2005年10月11日(火)

「ラムネ」第1話 ヤドカリと麦わら帽子(関西テレビ)感想

「はわぁ〜、頭の上にヤドカニが〜」(近衛七海)

 アバンがやたら長かったから、ホントにこの年齢のままで話が進むのかと期待してしまった。Canvas2 とは逆に年齢層低すぎだ! みたいな。

 と思ったら本編でも性格は全然変わってねぇぇ。健ちゃんこと友坂健次@谷山紀章は七海@後藤邑子のことを「子供かお前は」と言ってますが、いや、あんたの行動も充分子供みたいなもんですから。向かいの家に住む幼なじみの部屋に、ベランダを飛び越えて渡るという夢シチュエーションをこの年になってまで続けてるというのは萌えアニメ界広しといえどもあんまりいないでしょう。
 いやー、やっぱ残り物に福があるというか、今季やたらに多いこの手のアニメのうちでもかなり来てますな(ってか夏の話なのに秋開始ってのもどうかと思いますが)。トライネット制作なのに何故かKTV放映なのも謎ですけど、tvkを差し置いて(ややこしい)地上波最速みたいだし観れて良かったですよ。

 まあ、このあとどう話が進むのかさっぱり判りませんが、とりあえずほんわか〜とした後藤邑子の声だけ聴いてても幸せな気分になるんでどうでもいいです(にしても、この人つくづく青とかみずいろに縁がありますね)。それとも、やっぱりこいつらが子供っぽいのはこの島にも枯れない桜の木とかあって、その呪いだったりします? これで後半修羅場展開になったらそれはそれですごそう。

2005年10月18日(火)

「ラムネ」第2話 夏の畑とななみすぺしゃる(関西テレビ)感想

「でも〜、なんか新鮮」(近衛七海)

 のわ〜、こっちもめちゃめちゃいい。今年もアニメ界は実りの秋です。

 相変わらずひたすら長いアバン。ってか、これ、おい! あ〜、関東の放映はまだ先だから、ほとぼりが冷めるだろうことを願って書いてしまいますが、素晴らしすぎる。まさにななみすぺしゃる!
 で、現代時制。今日は七海が起こしに行く番……ベランダを飛び越えては来ませんでした。今度は健ちゃんが挟まってる。何の意味があるんでしょう、この描写?
 で、友坂家に混じって朝食。妹の鈴夏@佐藤美佳子の料理を酷評する健ちゃん。ってか、トーストなんて料理じゃないから。毎回焦がすって意味が判らないぞ。で、何も言わなくてもご飯のおかわりをよそう、妹よりもツーカーの仲のななみちゃん。張り合ってお茶をつごうとするすずか……って、嫉妬心でわざとやったのかと思ったぞ(真紅じゃないんだから)。いかんなぁ、D.C.S.S.&Canvas2サイドの妹VS幼なじみと、この作品(ToHeart2も)のそれとは分けて考えないと。
 登校時、他の女子の呼び方につられて「近衛さん」と呼ぶ健ちゃん。で、七海のほうも「友坂くん」と、「言ってみただけ」。なんだこりゃ〜、なまえをよんでじゃなくって苗字を呼んで照れてるふたり。だんだん頭のネジが緩みそうになってきますが、やっぱりこれはこういう作品なんでしょうね。ゆるゆる〜っとみてみて〜(やめなさい)。
 校外学習の話題。この友人も微妙におかしいなぁ。「ちょっとおくさん、おたくの旦那枯れてますよ、いいんですか」そういうときはみのさんに相談するといいですよ!(違) そう言われて七海、「健ちゃんは友坂くんで、友坂くんが旦那さんだから、私も友坂さん!? えぇ〜、でも、でも〜」なんか知らんが、セリフがめっちゃツボに入るなぁ。で、「ひかりちゃん」の話題。こういうキャラへの期待の持たせ方は巧い感じです。
 下駄箱で佐倉裕美@田口宏子に呼び止められる健ちゃん。この声質も好きだなぁ、と思ってたら、ギーゼラさんと同じ声優さんでしたね。積極的なのかなんなのかよく判らん人ですが。で、「もう帰るよ友坂くん!」と妬いてる七海ちゃん。「その『くん』は禁止って言ったろ!」恥ずかしいセリフ禁止(言ってみただけ)。なるほど、くんづけで呼ばれることが恥ずかしかったんですね。それなら判らんでもない(何)。
 で、家(喫茶店)に帰っても状況は変わらず。そういえば、この七海の母親の顔、氏家ト全のタッチに近いですね(健ちゃんもそうだけど)。いつエロワードを言うかとドキドキ(おい)。や、アバンの態度からしても、そんな感じがしてしまうんですよ。で、ふたたび校外学習の話題になり、むくれる七海がかわいい。そして昔話に慌てて畑に向かおうとする七海。健ちゃんが学校休むと七海も休む……愛と追憶の「あ〜ん」なのですね!! と思ったらホントにその描写が出てきて狂喜乱舞。って「ふー、ふー」が足りなかったみたいですけど。もうこいつら、これ以上どんなだだあま思い出が語られても驚きません。
 その晩、父親@長崎高士にひかりのために部屋を片付けるよう言われる健ちゃん。この父親も良い味出してます。七海に手伝わせるのかな、と思いましたけど、なんかそのままエンディング。シーンの意味はよく判んなくても、思わず和んでしまう描写が秀逸な作品ですね。ちなみにこのED曲、今季の中でもかなりお気に入り。

 ところで、提供画面がちょっと寂しいのが気になります(トライネットのいつものロゴがない)。関西テレビだけ?(と書いておけば他局の状況を知らせてくれることを期待)

2005年10月26日(水)

「ラムネ」第3話 ちっちゃなイトコと花火(関西テレビ)感想

「さあ、行きなさい、七海のために!」(仲里ひかり)

 「ちっちゃな」と言うのであれば、芳乃さんちのさくらちゃんみたいに10年前から同じ背格好でないと(黙れ)。

 や、ホント、なんかの規制対策なのか知りませんけど、みんな性格が子供っぽい割にやたら等身が高いのだけがネックなんですけど、まあアバンの幼少期がかわいいんでオールOKです。はっぴぃセブンとはまた違った意味で観ていて幸せな気分になれるアニメですね。
 満を持して登場のイトコ・ひかりちゃん@友永朱音をしても打ち崩せなかった健ちゃん・ななみのらぶらぶ夫婦っぷり。ってか打ち崩す気ありませんね? 無意味に健ちゃんの言葉をくり返したり、ヤドカリで遊んだり、子供のままの関係性が延々と継続しているのはまさに天然記念物ものの奇跡。再会の挨拶もそこそこにヤドカリを頭に乗せられたひかり、「驚くかっ! 子供じゃあるまいし」って、すぐそばに驚いてた人がいますから。
 1話にも出てきたふたりの「貸し借り」も子供時代に端を発していたようで。「これでトータル57対42」子供のころからだとしたら意外に少ないな……と思ったら「毎年なかなか100にならないよね」って一年ごとかっ! それだったら充分多いかも。でもこんな適当な決め方なら年末調整で稼げそうな気もしますけど。
 にしても気になるのが七海のおさかなヘアピン。OPでも意味ありげなシーンが出てきてますし、まさかまひるさんみたく単なるサカナ好きというわけでもないでしょうから、このあたりからなにがしかの変化が訪れるんでしょうねぇ。
 そんな中、今後への不安を予感させる花火の終わりのシーン。「いつまでも……消えないといいな。いつまでも、健ちゃん、いっしょにいてくれる? な、なんてね」うーむ、本編でこういう使われ方をするんなら、先にCM打つべきじゃないと思いますけど(関西テレビではたぶん今回のAパート前ではじめて流れましたが)。劇中で新アイテムが出てくる前に販促商品のCMしちゃった、みたいな(かなり違う)。

 にしても鈴夏ちゃん、実の(?)妹なのに、お兄ちゃんといっしょに花火もさせてもらえないわ、セリフも極端に少ないわで、鐘ちゃん以上の雑な扱いを受けてるなーと思ってたら、EDに挿入歌のクレジットが! え、あの喫茶店でかかってた曲ですか? 鈴夏ちゃん実は歌手? 謎が謎を呼ぶアニメです。

2005年11月02日(水)

「ラムネ」第4話 自治会長とごほうび(関西テレビ)感想

「えっとー、二名様ご案内っと」(石和多恵)

 これまた山本天志演出。そう思ってみると、ゆるゆるっとした中にもテンションの違うシーンがちらほら。もっとも、その大半はひかりちゃんと端野くんに割かれてた気がしますが(笑)。

 ちなみに作監は同じく「Φなる・あぷろーち」で多くの回の作画監督を務めた伊部由起子さん。ちびキャラとまではいかずとも、なんかちっちゃいこがいっぱい出てきてかあいかったです。もちろんアバンの回想シーンの出来も絶品ですし。しかし、子供の時ですら、ひかりちゃんがみんなと同じ背丈ってのはどうかと(作画レベルでどうにかなる問題じゃないとは思いますけど)。
 シナリオレベルのことを言うと、実に不思議な話。きっと多恵先輩のお当番回とかフラグ立てとか、そういうものじゃないんでしょうね。友坂くんは相変わらず七海と長年連れ添った夫婦のような間柄で、あえてその関係性を壊そうとする者は(今のところ)存在しない。佐倉さんも友坂くんといっしょにゴミ拾いしただけで満足してるみたいですし。D.C.S.S.にしてもそうだけど、この「島」という舞台装置が余計に外界から隔絶された理想郷のような世界観を強固にしているのかもしれませんね。まさにこのまま永遠に終わらない夏を見ているかのような幻覚に囚われそうになります。っていうか、EDで「夏休み終わらなければ」なんて歌ってるわりに、いまだに夏休みが始まってすらいなかったというのはちょっとした衝撃。友坂くんの父親が教師という以上の衝撃。七海があんなふうで赤点回避したという以上の(もういいっての)。

 にしても、この作品も予告が面白いなぁ(ってか予告してないんですけど)。家にいるときもジャージ、外に出るときもジャージ……そりゃただの変な人だ(Canvas2と混ざった)。

2005年11月08日(火)

「ラムネ」第5話 星空と望遠鏡(関西テレビ)感想

「やくそくだよ。やくそくげんまん、うそついたらはりせんぼんのーます! やーくそく」(友坂鈴夏)

 あうあうあー! こ、こういう話弱いです私。鈴夏ちゃんめっちゃええ娘やなぁ。

 夏の夜の流星群に蘇る、子供のころの思い出。アバンだけじゃなく、ちゃんと本編にも回想シーンが出てくるだけで私はもう参ってしまいます。集中力なんか切れまくりです。って鈴夏ちゃん、そんな長々と回想するくらい倒れたままってまわりの人が心配するぞ。学校ではお父さんじゃなく先生と呼べ! な父親もグッド。
 話を動かすのは、あんたも微妙に空気が読めてないひかりちゃん。でもまあ、七海と健次の間で世界が閉じてしまってる状況を打破するのは、彼女みたいな外力しかありえないわけで。「七海に嫉妬しちゃったんでしょー」と言われて、「お兄ちゃんには、七海お姉ちゃんと幸せになってもらいたいし」なんて受け答えがマジメに出てくるとこがこのアニメのすごいとこです。別のアニメだったら修羅場になってそうな話なのに。もちろん、妹は妹、幼なじみは幼なじみ、恋人は恋人、許嫁は許嫁、みんな別々ですからね〜(って何のアニメの話だ!)。
 にしても、またまたラジオから流れる鈴夏ちゃんの歌。普通に挿入歌として流す気はないのか、それとも壮大な伏線なのか。

 次回予告……なんだこりゃー! 「てへり」以上の衝撃。

2005年11月15日(火)

「ラムネ」第6話 三人と二つの真珠(関西テレビ)感想

「まあ、季節外れの謎の美少女が転校してきたと思えばいいじゃない」(仲里ひかり)

 っておいおいおい! まだ夏休み始まってなかったのかよ!! また挿入歌はラジオから流れるし(今回は七海)、明らかに狙ってるでしょ。

 今回は脚本が冴え渡ってましたねぇ。いくらなんでも無理筋だとも思えるんですけど、ひかりちゃんのパーソナリティで突っ走ってしまえばこっちのもん。ものすごい勢いで笹塚くん化してる端野くんもひたすら笑えます。
 ひかりちゃんの真意が、この話だけではどちらとも取れないのが巧い処理の仕方ですね。ほんとに「三人でいたい」なのか、それともやっぱり健ちゃんに七海と同等以上に扱ってほしい想いがあるのか。らぶらぶ夫婦の仲は揺るがないままに、見事にひかりちゃん主体の話を描くことに成功しています。まあこの路線はつきつめても、どうやったって「恋人ごっこだからね!」の域を超えられないのが痛し痒しではありますが。まあ私は悪いですが七海ちゃん以上にひかりちゃんを応援する気にはなれませんけど。だってちっちゃくないし(黙れ)。

 ひとつ残念だったのは、今回アバンの作画の切れがいまいちだったこと。せっかくのちっちゃいころなのに等身が上がってしまっては台無しですよ。ちっちゃい子は手の指もみじかいとこがよくって、それが私がふたご姫のドレスアップシーンを最大評価してる理由でもあるんですが、これじゃ納得いきませんですよ(お前ふだん作画にはあんまこだわらないくせに、やけに語るな)。まあでも、七海ちゃんとひかりちゃんが「ねー」と声を揃えてるとこはかわいかったです。ふたごじゃなくても声を揃えるシーンは最近のお気に入り。

2005年11月22日(火)

「ラムネ」第7話 バイク少女とアルバイト(関西テレビ)感想

「み、水……」(鮎川美空)

 ホントにそんなネタをやるとはっ! それがラムネクオリティ。最高です。

 バイク少女こと鮎川美空@新谷良子の登場。原作での彼女の立ち位置はいざ知らず、このアニメにおいての役割は明らかに、健次と七海という関係性を外側から見るとどうなるかという他者の視点の導入。「D.C.S.S.」にしろ「かみちゅ!」にしろ、こういう閉鎖空間を舞台にした作品においての外界からの侵入者というのは、良くも悪くも作品の方向性を決定づけてしまうものですが、少なくとも今回はまだ揺らぐことのない健次たちの世界。まあ、厳密に言えばそれ以前にひかりちゃんも外部の人間ではありますけど。
 冒頭のエピソードにしても、七海のポンコツぶりを如実に示すとともに、「田舎」という舞台設定を限りなく簡にして潔に表している名シーン。どうもこの作品、毎回原作由来エピソードを効果的に挟んでるらしいんで、むしろそれがねこねこクオリティというべきでしょうか。ラストもちゃんと本編であのセリフが出てくれて感激です。
 それにしても、七海ちゃんの喫茶店のメニューに驚愕。うわーい、ますます誰かとご一緒したいお店です。ここなら声優ソングも聴き放題だし(違)。

 次回予告はさらなる高みに挑戦(笑)。

2005年11月29日(火)

「ラムネ」第8話 ふたりの絆と揺れる想い(関西テレビ)感想

「はい、きれいになりましたよー」(佐倉裕美)

 このセリフが妙に含蓄深く聞こえてしまうのは私が悪いのか。

 くわぁ〜、これは素晴らしい。まさに最強だだあま。ラストの健ちゃんのセリフなんか身悶えしましたよ。
 叶(敵)わない想いの決着を、こういうふうにつけるとは思いませんでした。こりゃD.C.とは比較できませんよ、方向性が全然違うんですもん。想いを告げることなく胸に秘めるのもひとつの手段かもしれませんが、あえて告げることにした、それがこっちのさくらの決心(だから比較するなって)。
 この作品、引っかかったというかツボに来たセリフやシーンが必ずといっていいほど繰り返して出してくれるのも効果的ですね。や、「いいんじゃないか、席も空いてるし」ではなくて(笑)。ひとつのメロディがリフレインされて奏でられることで強調されるのは、やはり子供のころから過ごした時間という圧倒的な重さ。ところで貸し借りはチャラになるわけじゃないのね、それは大変だなぁ(笑)。
 そしてなんといっても今回もっとも評価すべきなのは、水着回なのに作画がシリーズ最高潮と言ってもいい驚きのクオリティ。水着シーンよりむしろそのあとのカレーのあたりとか、各キャラの表情が実に丁寧に丹念に描かれててかわいいですよ。って、端野っち、あんたは別にいらんから。画面の隅でちびキャラにでもなってなさい(違)。七海ちゃんもすくみずアピールと実にコレクト。まあ理想的には回想シーンで(略)。しっかり多恵先輩もジャージで自己主張してたのも笑いました。

 次回、ついに夏休みが始まるのかっ!? ってか前回の人形劇は一回こっきり? ネタばれ防止策だったのかなぁ(それは既に予告じゃないぞ)。

2005年12月09日(金)

「ラムネ」第9話 ふたりの距離とラムネの瓶(関西テレビ)感想

「敵わないな……」(佐倉裕美)

 凄い! これは凄い! もしかしたらこの作品、D.C.やΦなるに並び立つ超傑作になるかもしれません。

 タイトルに冠された「ラムネ」の秘密、そしておさかなヘアピン。それらがまさか七海ではなく佐倉さんにまつわるものだったとは。前回、そして今回と、メインに描かれるのはまぎれもなく彼女であるにもかかわらず、ヒロインにはなり得なかった運命。もう、シーンのひとつひとつが胸に詰まります。
 子供のころから健次と知り合いだったはずなのに、互いで苗字でよびあう程度の普通の先輩・後輩関係に甘んじていた彼女。その理由は、まさに物理的な「距離」によるものだったのですね。想いは遠く離れていても届くとは言いつつ、それはあくまで、一度近くで同じ時を過ごしていたからこそ、その後離ればなれになっても通じ合うという意味であって。歩いて40分の距離は足を持たない子供にとっては絶望的な距離。おそらく通う小学校も違うでしょうし、それこそ今回アバンで描かれた「出逢い」以降、しばらく健次があの駄菓子屋を訪れることもなかったのかもしれませんね。
 ついに始まった夏休み。その意味するところは、いままで止まっていた時間がゆっくり動き出す、切ない予感。それを象徴するように、佐倉さんの家の駄菓子屋がコンビニ形態の店になっているところも時の流れを感じさせます。それもフランチャイズもしてない個人経営みたいですし、引っ越しの理由も経営が思わしくなくて……という話だったりするのかな、なんて思って、ますます個人的に胸が締めつけられる思いにとらわれるのです(あえてはっきり描かれないところは救いが持てますが)。お客のいる様子のまったくない七海の喫茶店の経営状況も気がかりなところです。声優ソングばっかり流してるからお客が寄りつかなくなったわけではないと思いますが。だから私が近くに住んでたら毎日でも通ってあげるのに!
 鈴夏がいなくなった隙に、こっそり健次の部屋を覗いてしまう佐倉さん。そして、その目で七海との「距離」を感じてしまう。ああもう、なんちゅう切ないシーンを描くんですか! というか、七海の部屋のカーテンがめちゃめちゃ薄くて中が丸見えという点はどう解釈すれば。七海は健次に部屋を覗かれても平気、ということですよね。
 そして別れのシーンも実に印象的。七海のお株を奪う「なんてね」も、こんなシチュエーションで出されてしまってはもう何も言えません。「友達じゃなくて先輩」……切ない言葉ですが、たしかに最後まで下のなまえでよびあうことのなかった関係性ではそう言わざるを得ないんでしょうねぇ。
 それにしても、佐倉さんが七海と健次にかけた最後の言葉が気にかかります。朝倉兄妹以上に盤石に思われたこのカップルの仲にも試練が待ち受けているとでもいうのでしょうか。
 ところで、いくらなんでもあの電車気動車らしいです)、停車時間長すぎじゃないかと思ったんですけど。急行待ちでもしてたんでしょうか? どう思われます専門家の方?(笑)[12/11 22:15返信追記]

 次回予告は本編とは別のテンションで突っ走ってほしかったなぁと思わなくもない。

2005年12月13日(火)

「ラムネ」第10話 フォークダンスとかさなる心(関西テレビ)感想

「ピース!」(近衛七海)

 なんだこりゃ!!

 いやぁもう、すごいものを見させていただいたと言うしか。観てる途中ずっと、とある不安が頭から消えなかったんですが、とりあえず今回は杞憂に終わりました。
 アバン、ふたりの髪の毛がすこしだけ伸びているのが注目ですね。過去シーンの中でも、時間は確実に流れているというのが感じられます。ところで、前回(9話)のアバンで佐倉さんからもらったおさかなヘアピンが、そのまた前の8話で七海にあげたやつだと私は思ったんですけど。それによって「借り貸し100ルール」が生まれた、という流れだと今回の話がうまく解釈できると思うんですが。
 そして本編でも、これまた佐倉さんから最後にもたらされた言葉によって、健次と七海の心が動かされる。その行き着く先も、やはり過去。佐倉さんにとっては残酷な話ですけど、健次にとっていちばん大切なフォークダンスの相手は、七海しかいない。夏休み始まったことで、動き出したバイク。佐倉さんの家よりもおそらく確実に遠い、校外学習の合宿所までの距離も縮め、さらにふたりの間の距離をも縮める。ついでに、健次がリヤカーを嫌がった理由もようやく明かされました。って、あの畑はそんな遠くにあったのか!
 「捜さないでください(笑)」だけでひかりと美空が勝手に邪推してるのも笑いましたけど、その後で、意外にも鈴夏ちゃんがいちばん妄想たくましそうだったのがちょっとツボに入りました。これだけで地上波アニメの限界を超えたような。

 次回予告。(何がかは言いませんけど)早っ!

2005年12月21日(水)

「ラムネ」第11話 台風の夜と夏の終わり(関西テレビ)感想

「じゃあ、新しい友達なんてどうだ?」(友坂健次)

 ああっ、そういうことか!! なるほど、見返してみるとたしかに渡してない。私もまだ注意力が足りませんでしたね。

 これはすごいですよ。シリーズ構成が抜群に素晴らしい。まだ終わってない段階で言うのは良くないんですが、「D.C.S.S.」がなかったら間違いなく今期No.1アニメでしょう。一クールアニメとしては断トツ。
 前回までの流れで充分に認識されてきた健次と七海の間の「距離」の近さ。それが今回のアバンで、実に意外な形で強調されることになる。そして本編。もうね、修羅場なんてこれっぽっちもなくても、なんでこんなに見てて怖くなるんでしょうか。
 後半の展開はたしかに唐突かつ強引だと思えなくもないんですが、逆に言えばここまでの天変地異がなければふたりの仲を引き裂くことは出来ないという証左でもあります。何しろ、何者の悪意も介在していないことが確実な状況ですからね。否、たとえ嵐が吹き荒れようと、真夏に桜が咲き誇ろうと、ふたりの絆は永遠に破れない、きっと。

 次回予告。うああ、サブタイトルの時点で既に泣きそうです。

2005年12月27日(火)

「ラムネ」第12話 100個の貸しと100個の借り(関西テレビ)感想

「どうしようか……健ちゃん」(近衛七海)

 素晴らしいっ!!

 なんかもう、開始5分くらいから涙が止まらなくって、エンディングまでほとんど号泣しっぱなしでしたよ。いや、自分でもどうかしてるとは思うんですけど、回を追うごとにこの世界観に引き込まれていって、想像以上に感情移入の度合いが大きかったようです。放映前はそれほど期待していなかったという点も含めて、「はっぴぃセブン」と対照的。
 「貸し借り」あるいは「なんてね」に代表されるように、これまで出てきた台詞が何度もくり返され、その意味がどんどん大きくなっていく。それは、七海と健次が過ごした時間の積み重ね。
 それにもかかわらず、それが未来へ進むものではなく、大いなる停滞を意味しているのがこの作品の最大の特徴。「夏休み終わらなければ」という仮定はあくまで仮定であって、現実には終わってしまっているのに、それをも拒否する七海の頑なな態度。
 Bパート、季節は巡り春の訪れ。変化を受け入れたかのように見える七海。しかし、「いっしょのクラス」という言葉の意味するところを理解したとき、また涙が込み上げてきました。しかも、普通なら否定されるべきこの状況が「しょうがない」と肯定されてしまうのも、この作品だからこそ。子供のころの約束が永遠となってふたりを縛りつける、袋小路の果てのような気もしますけど、これもこれでひとつの美少女アニメの到達点でしょう。
 総合評価は言うまでもなく「殿堂入り」です。心情的には「超殿堂入り」してもいいくらいですけどね。とにかく、一クールという限られた時間の中で、あえてはじめからゴールを設定して、それに邁進するように物語を描いていった手法は特筆に値します。これまで私が殿堂入り認定した一クール作品すべてに共通することですけど、ムダな回がひとつもない。隙のないシリーズ構成というのはやはり非常に大事なのだなぁと改めて思いました。

 文句といえば、終始ひかりちゃんが全然ちっちゃくなかったことかな(しつこいなお前)。ってか校門で警備員が部外者を止める大学なんてあるのか?

2006年02月02日(木)

「ラムネ」第1話 ヤドカリと麦わら帽子(トライネット)感想

ラムネ_1「てへり」(近衛各務)

 トライネットお得意のTV未放映シーンが、まさか七海のお母さんのサービスカットとは!

 最終回までを見終えた身としては、今また1話を見直してみて、あらためてその素晴らしさを実感いたしました。本放映のときに書きそびれて、どなたかが書かれてたと思うんですが、学校の靴箱のとこで靴を履き替えるとき、健次に自然にもたれかかる七海。このシーンが実に好きで、まさにふたりの距離感を表していると思うのですよ。
 ベランダ越しのふたりの会話。飛び越える健次。二度くり返される、「テストが終わったら夏休み」のセリフ。これも貸し。リヤカー便利だよ。ななみすぺしゃる。すべてのシーンに胸が詰まりそうになります。もしTV放映を観られなかった方で、何らかの機会にこの一話を観られ、この雰囲気が気に入ったとしたら、おそらくこのシリーズ全体を見るに値すると思います。物語はどれも、そこに固有の空気が流れているものですが、とくにこの作品は終始それが揺らがない。そこにあるのは、ふたりの永遠の絆。

 ところで封入特典のななみすぺしゃる携帯ストラップ。「食べちゃだめ」って、意味変わってるよ!(笑)

2006年02月10日(金)

「ラムネ」第2話 夏の畑とななみすぺしゃる(インターチャネル)感想

ラムネ_1

 これ、実は発売元トライネットじゃないのね。発売協力というよく判らんクレジット。さらに販売元はアミューズソフトと書かれたりしてて、こういう提携関係は相変わらず謎多し。
 
 とはいえ、相変わらず微妙にテンションのずれたそっち系のネタで攻めるTV未放送カットは健在(いや、Φなるしか知らないけど)。夏の畑でじゃれ合う二人ですが、やっぱりななみすぺしゃるは出てこないし。それよりアバンのお風呂シーンをもっっと!(黙れ)
 「友坂くん」と他人行儀に呼んでみたり、佐倉さんにてれりこてれりこな健次にむくれてみたり、それらはすべて、七海にとっての健次の存在を、距離感を再認識する手段。だからこそ、再度の回想シーンを挟みながら、最後は「アレだから」で仲直りできてしまう。やっぱり抜群に素晴らしい。
 
 封入特典のスペシャルCDも視聴。ドラマCDは本編終了後のお話で、ネタばれを多分に含むと冒頭で警告されてるんですが、そうなのかな?(笑) まあ、ある意味そうなんでしょうけど。ってか鈴夏ちゃん、何やってるんですか。これもある意味本編では見られなかった顔(って、それでいいのか)。
 それとCD-DA仕様で、画像とWAV形式キャラクターボイスが収録。Mac OS X だとシステム音を簡単には変えられないんですよね(新着メール通知音は変えられるけど)。ってか、「ごみ箱を空にする」が「ご、ゴミ箱が大変なことにっ!」ってのは間違ってるから(笑)。

2006年02月14日(火)

ねこねこソフト 原作/鴻野貴光 文「ラムネ」(学研メガミ文庫)感想

ねこねこソフト/鴻野貴光_ラムネ「バレンタインデーのチョコレートを贈る相手はお兄ちゃんに決定!」(友坂鈴夏)

 これ、奥付の発行日も2月14日になってるんですね。私が今日この日に読んだのはまったくの偶然ですが、世の中には偶然なんて(以下略)。

 これは実に良い。TVアニメ版「ラムネ」のシリーズ構成を担当された方の手による、いわば本編補完エピソード。放映時に感じたとおり、やはり佐倉裕美という少女はこの物語において、近衛七海と表裏をなすヒロインであったわけですね。「七海と健次」の物語であった本編では一見不遇な扱いに見えましたけど、それでも、彼女にとって決してバッドエンドであったわけではないことが再確認されて、実に見事な構成となっています。冒頭にも引用したバレンタインだとか、友張メロン味の入浴剤だとか、本編で回収されなかった伏線まで綺麗に使われていて感嘆(ついでに、健次と七海が交互に起こしあってるという描写の意味するところにも今回やっと気づいた)。小説は小説としてアニメとは別個の作品であるべきとは思いますけど、両者に触れることでより深い感動を得られるのも優れた仕掛けです。

 それにしても、佐倉さんの転校先での友人ふたり、みっちゃんとさっちゃん並にいいキャラしてて、名前がつけられてないのがもったいないくらいなんですが。転校先は関西方面だったのでしょうか?