2007年10月16日(火)
「魔法少女リリカルなのは」第一話 それは不思議な出会いなの?(キングレコード)リバイバル感想
今期は観るアニメが少ないので、極私的リバイバル企画として、週一くらいのペースで、過去に観た作品をリピート視聴することにします(シリーズ通して観るわけではなく、一話だけとか)。今回は無印なのは第1話。なのストは諸般の事情により、途中でごめんなさいしてしまった私なので、シリーズ全体について語る資格を持ち合わせてはいないのが惜しいところですが。
まあ、今さらやっぱり無印がいいのですと言ってみたところで、時計の針を戻すことは出来ない(後半略)。それは判っておりますよ。黒板ネタを気にすることなく新房作品を観られたあの頃に戻りたいなどと言っても、もはや詮無き夢。田村ゆかりさまな魔法少女を虚心坦懐に観られた往時に思いを馳せても、いてぃずのーゆーすくらいんぐおーう゛ぁすぴるとみるく。っていうか、なのちゃん小学3年生は記憶してたよりずっと田村ゆかり田村ゆかりしててちょっと驚き。
とかいうことはともかく。今観ることで、当時は気づきえなかった作品の本質に触れようというのが今回の趣旨。これもたしかに、紛う事なき新房昭之作品なのだと再認識しました。OP直後のユーノくんの受難のシーンの色遣いだったり、随所に観られる特徴的な構図だったり。とくに、なのちゃんがユーノくんに出逢う直前のシーンが白眉。それまで、アリサちゃんすずかちゃんとの日常を描いてきて、ここで訪れる転換。仲良し3人組を遠景で捉えるカメラワークが、ここから始まる「外」の世界との物語を暗示させているように思います。そして、このあとユーノくんを見つけるまで、アップで映るのは、なのはばかり。アリサちゃんやすずかちゃんがアップになったかと思いきやすぐにフレームアウトしてしまったり、あとで出てくる台詞のように、なのは一人が「見られてる」というのがいかにも暗示的。このあと群像劇ばかり手がける新房監督が、なのはという少女、そして後半ではフェイトという少女、そのふたりだけを主軸とした物語を描いたという意味では、やはり特異点的な作品かもしれません(都築真紀氏の脚本ありきだったとしても)。
あとは、例のうにょうにょ動く食卓シーンですが……。まあ、今観てもよう動いとらっせると言うしか。むしろ、そのあとの病院に向かって駆けるシーンのほうが今後の展開には示唆的。「駆けるなのは」という構図は、今後のシリーズでも何度も出てくると記憶していますが、いつだって全力全開、まっすぐななのはちゃんらしいと思うのです。言いかえれば、「だっしゅ!」ということで(台無しなオチをつけるなよ自分)。
2007年10月23日(火)
「D.C.」サイドエピソード #1〜#13(キングレコード)リバイバル感想
リバイバル企画第二弾は「D.C.II」の放映を記念して、「D.C.」無印から、サイドエピソードをチョイス。いまだに無印というと、謎の声優プロモが話題に挙げられることが多いですが(まだ実写にこだわりのない時に観れて本当に良かった)、何故か対比されるべきサイドエピソードのことを言う人は少ない気がします。まあ、話題にしようにもあまりに意味不明すぎるということもあるでしょうけど。
といいつつ、それ故に、むしろ本編よりも見返したくなる度は高いと個人的には思っていまして。実際、ちょっと前から芳乃さくら嬢の「ふぁんたすてぃ〜っく」をもう一度聴きたいと思っていたのですよ(何か違う要素が加味されているという意見は却下)。今回も当該話数だけにしようと思ったのですが、せっかくなのでシリーズ通して観てしまいました(#6を除く)。もりやまゆうじの特異な感性が横溢する作品世界。いや、その後の「ぱにぽにだっしゅ!」での傍若無人ぶりを思えば、まだおとなしかったほうといえますが。
おぼろげながら見えてくるのは、徹底したくり返しの構図。「初音島」という舞台が最大限に生かされた画面構成により、坂や階段を上る/下りるといった上下の動きが強調される。「不思議さん」こと謎の人型くろねこさんとヒロインたちの邂逅。何かが現れ、消え、また別の何かが現れるというそれは生々流転。
そして、朝倉純一という本編の主人公の姿は一度たりとて出てこないのにもかかわらず、カメラワーク、漁師、不思議さんといった、いわゆる男性視点が拭いがたく存在を主張する。#2では声のみの「兄さん」がプレイヤ視点として導入されてますが、これも朝倉純一という「個」である必然性は極限まで抑えられている。視聴者サービスという商業上の要請はもちろんあったでしょうが、それ以上に、「視点」というものを意識的に物語に織り込もうとする意志が感じられます。
そして、#11では不思議さんの「過去」への遡行が達成される。なんと、この時点で既に、初音島の時間的普遍性が描かれていたのですね(ちなみに、台詞から1970年という年代まで特定される演出になっている)。さくらさん似の娘のCVは桃井はるこさんではありますが。白河さん@桑谷夏子という友人まで登場しているのも注目。燦ちゃんと巻ちゃんですか……初音島は瀬戸内にあるんでしたっけ。
それはともかく、続く#12では、今までのエピソードが映画館の中で上映され、それを不思議さんが観ているというメタ構造が導入。ここまでされては、もはやこっちも「いったい何なのだ……」と呆然としつつ感涙にむせぶほかありません。こうなってくると、#1で「あたま山」を引用してきたのも意図的と考えるべきでしょう。それは入れ子的虚構。何度でもくり返される「D.C.」という物語、そのサイドエピソードは inside であり、また outside でもある。
ねこは時空を超える生き物であり、その出逢いは日常から半歩ずれた世界へと誘う。「ARIA」の先達ともいうべき、素晴らしきねこアニメなのでありました。
2007年10月30日(火)
「ToHeart2」第5話 勧誘(KBS京都)リバイバル感想
今回は何故か東鳩2。いや、ここだけの話、「D.C.II」の第2話を観たときに、かすかに近いノリを感じたので。
チョイスは笹森花梨。なんかこう、押しが強い娘にいじられるのっていいよね(何を言うか)。それでいくと、実は十波由真のほうが好きなのですが(タマ姉は対象外)、唐突に「たーまごさんど食べちゃうぞ」がもう一度聴きたくなって。自分でも不思議だったのですが、EDで気づきました。CV:中島沙樹さんなのね。中島さんはこの後、無敵看板娘の若菜ちゃんとか、ストパニの千華留様とか、ハヤテのサキさんとか、印象的な役を多く演じられてますが、思わぬところで魅力再発見。
お話のほうも、今観ると思ったより悪くないじゃないですか。「ちょっと変わってる」花梨ちゃんとタカくんの第一種接近遭遇。「ふつーって言うなぁ!」と嘆くよりはましですよ花梨ちゃん。それでいて心は普通の女の子。実際、心情的には涼宮ハルヒにも近いものがあります。心も体も子供のままのキミが好きだぁ! っていうか、小学生の頃から心が変わってないって、タカくんを罠にはめたみたいなことをそんな頃からやってたのですか貴女。とんだこどものじかんです。
2008年01月28日(月)
「スカイガールズOVA」(AT-X)リバイバル感想
この時点で既に三組のフラグが立っている……。
ということで改めて見直してみたわけなのですよ。やはり、ゆるゆるに見えて緻密に作られているものですなぁ。まあ今観ても、ワームとの闘いで男性の戦闘要員が激減……とかいう冒頭のくだりは、この状況設定の言い訳にしか聞こえなかったりしますが。
そんなふうに世界観は同じながら、わずかに設定のずれたパラレルワールド。同じコナミアニメ、熊坂省吾原案ということで、ちょうど「おとぎ銃士赤ずきん」のTVシリーズとOVA版と似たような関係。既に太平洋遠征中のスカイガールズですが、エリーゼちゃんが出てこないという最大の違いがあります。瑛花さんはちょっとマイルドになってるような。このOVA版に価値を感じるかどうかは観る人次第ですが、とりあえず私は、それなりに幸せな気分になれました。
2008年02月19日(火)
「かしまし〜ガール・ミーツ・ガール〜」第1話 少年はその日変わった(EMOTION)リバイバル感想
プリムラだったのか……。
唐突にリバイバル視聴。調子に乗って切りすぎて、火曜に観る作品が無くなってしまったので。べっ、別に、今期は田村ゆかり分が不足してるからってわけじゃないですからねっ。……めいちゃんはもう少し長くいてくれると思ったのになぁ。
まあまあそれはそれとして。改めて観ると、なかなかにカオスな初回です。初見時は、先に第8話〜第12話を観た後で第1話を観るというデタラメな見方をしてしまったので、インパクトが薄れてしまっていましたが。なんてファーストインパクト。思わせぶりな描写で引きつけておいて、最後にどーんと打ち上げるという、この作品の特徴がよく出ております。
外見だけ見れば、タイトル通りかしましい話なのですが、内面からすると、こんなにかわいいこが女の子のはずないじゃないですかという、例のアレ。本放送時はとまりちゃん一筋だった私ですが、果たして今回は、はずむくん萌えになることが出来るかどうか。闘いは続く、あのねの鐘の音が響くその日まで。とりあえず、テンション上がってきたら、未見の第13話DVDを買うということで……。
2008年05月13日(火)
「極上生徒会」第1話 拝啓、ミスター・ポピット(コナミマルチメディア)感想
■極上声優陣
「Solty Rei」や「なのA's」と迷ったりもしつつ、今週からの再見アニメはこれに決定。これも何度観ても楽しめるというか、幸せな気分になれるというか。ここまで幸せオーラ発生装置な作品というと、他には「Φなる・あぷろーち」ぐらいじゃないかと思います(今期だと、今のとこ「かのこん」が匹敵するレベル)。「砂沙美☆魔法少女クラブ」は別の意味で幸せになれたりしますけど……。ともあれ、この幸せ感の要因のひとつとして、やはり声優力というものを挙げないわけにはいかないでしょう。第1話から、西の田村ゆかりさまに東の斎藤千和嬢を配する鉄壁の布陣。田村ゆかり脇役最強説を採る私ですが、こう全編しゃべり通してくれると、最高です貴女っと言わざるをえません。まあ、この作品の場合、そのうち主役なのに目立たなくなるので……(なんてことを)。
■エクスキュースなしの導入
シリーズ構成的に、この第1話を捉えると、あらゆることがエクスキュース(言い訳)無用に進んでいくのが最大の注目点。「理屈は判らんが」とか「よくわからないけど」みたいな言い回しが頻出して、ノリと勢いにまかせて突っ走るような世界観。主役であるところの蘭堂りの@田村ゆかりからして、手にプッチャンという謎の人形をはめていて、相対した人間にそれを無言ではたき落とされるがままという無茶なキャラづけ。そうやってツッコミどころを無数に分散することで、極上生徒会という舞台そのものに対するツッコミを回避しているかのよう。実際、極上生徒会の極上たる所以は次の第2話で、これ以上ないくらい簡明に描かれますので。アニメの生徒会は変人の巣窟とか、偶然入居した女子寮は美人ばっかりとか、久米田康治が言いそうな「お約束」を体現した上で、その一歩先へ進んだ世界。それこそが極上。上には上がいると言うけれど、極上には極上しかないのかも。それとも下克上?(それは清涼院流水) 一介の転校生にすぎなかった蘭堂りの、その宮神学園下克上物語が、ここから幕を開ける(そういう作品ではありません)。
