2008年01月25日(金)

小池滋「余はいかにして鉄道愛好者となりしか」(ウェッジ文庫)感想

小池滋_余はいかにして鉄道愛好者となりしか

 鉄の本としては、かなり珍しい部類の本じゃないでしょうか。著者の専門はイギリス文学の研究ということで、イギリスをはじめとした海外の鉄道と日本の鉄道との対比、専門用語の英訳解説などが多くの比重を占め、興味深かったです。意外に、海外の鉄道を取り上げた本って少ない気がするのです。まあ、海外に目を向ける暇もないほど、日本の鉄道が魅力的だということなんでしょう、きっと。鉄道で海を越えるのは難しい。あじあ号が環大東亜特別急行となれなかった以上、それは必然なのかもしれません。
 「鉄道は文化財である」というのに文句はないですが、それ以上の著者の主張には正直あまり共感できません。廃線後の鉄道車両を動態保存したいというのは判りますが、そうしたところで、既に普通の利用者はいないわけで……。そう思うのは、やはり私が鉄ではないからでしょうか。車両自体よりも、鉄道路線、さらに言えば、毎日定刻通りに列車を運行させるシステムそのもののほうが惹かれるところがあるかも、と自己分析。
 まあまあそれはそれとして。この本でいちばん受けたのは以下のくだり。たばこをやめることを「電化する」と言うのだそうで。……本当にこれ、鉄の人の間では有名なのでしょうか?

2008年01月25日 22:04 []