5冊目で、今月は終了。とりあえず、買っておいた分はぜんぶ読めたのでノルマ達成。
にしても、最後の最後まで、気持ち悪い人間が出てきますね。しかし、この場合は、それが引き金となって物語の幕が引かれるわけですから、仕方ないところも……。ああでも、やっぱ許せんなぁこういう奴。
見ず知らずの人間と、別人になりきって「家族」を演じるという謎の仕事を引き受けた主人公。とある本格ミステリを思い起こさせる導入部ながら、待ち受けるカタルシスは全く別のもの。明かされる世界の構造がやけにチープなのも意図的なものでしょうか。ある人間の妄執の形を描き出そうとするのが本格ミステリのひとつの定型だとすれば、この作品ではそれを意図的に外して、また別の意志の形を浮かび上がらせようとしている。それは方舟の中にあって、匣的なものとは遠い、ただひたすらに純粋な想い。