西澤保彦月間、二冊目はこれ。いきなりハードル上げすぎです自分。「かしまし」を西澤保彦が書いたらこうなるという見本。ただし「あのね」はありません、みたいな(そういうの禁止)。
人を選ぶタイプの作品だとは思いますが(人を選ばない小説なんてあるの?)、文章の面白さはトップレベル。珍しく、悪意のある人間が終盤まで登場しないし(そのぶん凶悪ですが)。これをSFとよんでいいのか、本格ミステリとよんでいいのか、あるいはまた何か別のジャンルに入るものなのか。しかし、小説にとってジャンル分けなど酷く些細な問題なのですよ。何と呼んでもいいし、何と読んでもいい。これがすなわち、なつこの旅。死者は読みが得る。
2007年11月16日 23:45 [本]