「うげらぼあ!!」(古野まほろ)
麻耶雄嵩ならぬ魔夜峰央推薦って、あなた……。
はふぅ。この作家に出会えたことこそ、今年最大の収穫。過激で歌劇で、人知れず耽溺するそれは探偵劇。本格推理にありがちなカテゴライズ精神を発揮すれば、おそらく竹本ー麻耶ラインにつながる系譜だと思いますが、とにかく情報量が圧倒的。情景を頭に思い描いて読むだけで酩酊します(西澤保彦に非ず←くどい)。ホントに状況が全部映像として浮かんでいれば、少なくとも表面的な真相の喝破は「鴉」なみに容易だとは思うのですが……。あぅ、この手の館もので、当該図面がまともに機能する確率なんて近似値的にゼロだと思ってたのに(おいおい)。大森望のコメントがオビに隠されてるのにも意味があったとは。
それにしても、明らかに量産できそうにない作風なのに、この出版スピード。まあ、この業界、最初の三作だけで以降の出版スパンを推し量ることはできないんですが(黒いこと言うなぁ)。三部作というからには、当該天帝シリーズもこれで一区切りなのでしょうか。すっかり真賀田四季の風格が出てきた彼女をこのまま措くにはもったいないという気もしつつ、次作に秋波を送る次第であります。
2007年10月20日 15:19 [本] [古野まほろ]