2007年06月01日(金)
清涼院流水「LOVE LOGIC〜蜜と罰〜」(角川書店)感想
ハードカバーでゲームブックって、通勤列車で読む身としては腕に優しくない本だこと。
考えてみれば、この作家ほどこのジャンルに合いそうな人はいないかもしれません。ミステリでゲームブックといえばすぐ思い出すのが岡嶋二人の「ツァラトゥストラの翼」(あれ、けっきょく私最後まで行けたんだっけ……)。それに比べれば、こちらは最後までたどり着くのはそう難しくない。それでも、すべてが終わったあとに気づかされる仕掛けの妙。読了後に思わず前のページを確かめたくなるのが良いミステリだと個人的には思ってますが、ゲームブックで前のページを読み返すなんてのは至難の業。どうせいっちゅうねん。清涼院流水ってこんなに本格だったっけ、とちょっと驚き。
2007年06月02日(土)
「怪物王女」第6話 同盟王女(BS-i)感想
評価: 10点[前回比: +1](累計: 53/60 平均 8.8)
BS-iテロップよりタチの悪い無価値なニュース速報(しかも二回)。ふがふがー。
姫の妹、シャーウッド姫@清水愛登場。やっぱりアリスゲームだったのですか。むしろアリスロワイヤルかもしれませんが。っていうか、姫には姫以外の固有名詞はないんだろうかとか、そんなこと考えるだけムダですね。お姉ちゃんを見習いましょう。
もうね、ふつうにキャラクタ同士が話してるシーンでも笑えて仕方なくって。会話が成立してる方が珍しいというか。先の展開がことごとく読める絶対の安心感。「こんなのどうやって草むしりすればいいんだよ〜」に至って、すべてが許せてしまいました。ヒロくんは幸せ者です。
「電脳コイル」第4話 大黒市黒客クラブ(NHK教育)感想
評価: 9点[前回比: -1](累計: 37/40 平均 9.3)
この時代でも「オヤビン」は生き残っているようで。
あんまり感想継続する気はないのですが……。相変わらず、今期でもトップクラスのユーザエクスペリエンスに、観てるだけで嬉しくなってしまいます。まさかこの作品で、どこぞの魔法少女アニメにも引けをとらない戦闘シーンを観られるとは思いませんでした。ダイチ黒客少年クラブもやるものですね。
見た目は派手な闘いでも、やってることはこどもの争いという感じなのか、この二次元と三次元の狭間感が絶妙。電脳という第二の現実がそばにある世界で、それでも変わらず学舎に通うこどもたち。今と変わらぬ教室の中で無刻印キーボードを操り、小学生らしい会話の中にもコンピュータ用語が溶け込むという、この風景はまさにがくえんゆーとぴあ。物語的には、そこから一歩引いた形のヤサコちゃんが軸に動いていくのでしょうが、それとは別に、早くこんな世界が実現しないかなぁと思う私です。今でも、列車の中や街角で、一心不乱に携帯ゲーム端末を操るこどもたちに、私はものすごく期待しているのですよ。
2007年06月03日(日)
「ハヤテのごとく!」第9話 エロイムエッサイム。ウシくんウシくん!なんだいカエルくん?(岐阜放送)感想
評価: 10点[前回比: +2](累計: 86/90 平均 9.8)
ゴーストスイーパー伊澄さん。すべからく極楽大作戦。
敷地内です。さすが青少年の視聴に配慮すべきアニメ。たたり。むしろ人生をやり直せ。
やはり素晴らしいヒナギクさん@伊藤静。こんな生徒会長になら私も何されてもいいよというか。瀬川さん@矢作紗友里もいらっしゃいますし、この学校の生徒会はレベル高いです(今は遥かな学園生活)。次回、ねこきゅーとハヤテくんふたたび。
「フィギュア17 つばさ&ヒカル」第5話 大切な人はいますか(AT-X)感想
評価: 8点[前回比: -1](累計: 42/50 平均 8.4)
D・Dさんも牧場の仕事手伝いませんか。まあ、誰からも頭数に入れられてないみたいですが。
「十兵衛ちゃん2」を二話連続で観た後にこの作品で、気持ちさわやかリフレッシュ……といきたかったのですが、今回のメインはサクラさん@堀江由衣、しかもテーマは親子と、よけいに辛い話でありましたことよ。
作品は虚心坦懐に観ることを心がけてはいるのですが、ほとんど一方的にサクラさんが悪かったというまとめ方に反感を憶えてしまうのは、やはり私が人の親になれないということでしょうか。サクラさんのほうがかわいそうというヒカルちゃんの言い分のほうに共感できてしまった私ですが、ヒカルちゃん自身は「親」という存在を知らないわけで、最後のシーンがそれにつながってくると考えれば、これはこれで。とりあえず、つばさちゃんとヒカルちゃんに手作りパンをまるかじりさせるお父さんは確実にいい父親です。リリカルまるかじり。なのはさんは怖いし、コゼットさんも立派に育ってしまった今、この作品だけが(以下略)。
2007年06月05日(火)
「アイドルマスター XENOGLOSSIA」第8話 コンペイトウ夜話(中京テレビ)感想
評価: 10点[前回比: +1](累計: 73/80 平均 9.1)
「iDOLに心はあるか」という命題に、春香ちゃんの水着姿を録画するインベルという図で解答を出すこの作品が好きです。
なんというか……もう、良いものは良いと言うしかない気がしてきました。面白いアニメが何故面白いかなんて、そんなことを躍起になって証明しようとしてみたってムダなのです。何もかもが素晴らしい。とりあえず伊織さん@田村ゆかりの愛と死の湯けむり地獄に私ゃもう。
2007年06月06日(水)
「アイドルマスター XENOGLOSSIA」第9話 鍵盤(中京テレビ)感想
評価: 9点[前回比: -1](累計: 82/90 平均 9.1)
双海亜美 NEW ALBUM ってのは、やはりその、神曲とかそういうことを言わせたいんでしょうか。
そんな感じでアミちゃんの曲。名塚さんだとはまったく気づかず。この方の声、年を追うごとに聞き分けづらくなってるような……。いや、でも「十兵衛ちゃん2」で唐突に出てきたときも判んなかったし。
それはともかく。また急に重い話をやってくれるのが例によって花田十輝という脚本家なの、油断なりません。いろいろ設定を語ってくれることで、だいぶ物語の見通しは良くなったというところですが。この一連の流れは、最終的に真美ちゃんも無事に生還して、亜美ちゃんとふたごパワーでなんやかやするという伏線なのか、それともやはり、春香ちゃんもインベルに裏切られるという布石なのか……。まだこのスタッフの思惑が読めないところなので、今後とも固唾をのんで見守りたい所存です。すっかりツンデリアクション芸人の道を歩んでる伊織さんと、クールな毒舌スリーパー雪歩ちゃんにも要注意。
ところで、コンプティークのCMが「らき☆すた」でした。早くDVD出ないかなぁ(けっきょく観る気か)。コンプティーク夜話はCSらっきーCh.で好評放映中(そんなチャンネルあったら契約したいわ)。こんばんやよやよに対抗して、こんにちこなこなってことで、どっすか。
2007年06月09日(土)
西尾維新「刀語」 第六話 双刀・鎚(講談社BOX)感想
評価: 10点[前回比: +1](累計: 54/60 平均 9.0)
「刀身と頭身がさほど変わらない」……なんでしょうか、この既視感は。私もつい数ヶ月前似たようなことを書いたような……。西尾忍法読心術でしょうか。
ということで今回の対戦相手は凍空こなゆきちゃんなのですよ。さぞや、みんなからこなちゃんこなちゃんとよばれてかわいがられていたことでしょう。刀語も第六弾、中だるみが懸念されるここらあたりで先手必勝信賞必罰、本領発揮一騎当千。そこはしかし萌えキャラ殺しの異名をとる西尾維新、こどもだからといって油断はできません。読み進めながらもう気が気でなくって。この上げて下げてが相変わらず心憎いですね。もう、いくらでも踊らされてあげます。
今回の希望CVコーナー。こなゆきちゃんは当然折笠富美子さんなのですよ。否定姫は田村さんでよろしく。
「おジャ魔女どれみ」第1話 私どれみ!魔女見習いになる!!(テレ朝チャンネル)感想
評価: 9点[前回比: -](累計: 9/10 平均 9.0)
うわぁ、すごいすごいー!
なんと、1999年の作品でしたか……。既に21世紀を迎えて久しく、絶え間なく湧き出ずる新作アニメの奔流に、つい四半期前の作品すら忘れてしまいそうになる……そんな光陰矢のごとき現代社会において、時を経てもなお変わることのない魅力がここに(朝日放送の公式サイトは2006年あたりで消失してしまったようですが)。なんというかもう、実に佐藤順一純度100%アニメ。
個人的には、本放映時は日曜朝のアニメを観る習慣がなかったので、「ドッカ〜ン!」の終盤に再放送でちょっと触れただけですが、前提知識がなくても ものすごい 盛り上がりだったことは記憶してます。毎回が最終回、今思えば「ARIA」だったのだなぁと。ラストを知っていると、この第1話での春風どれみ@千葉千恵巳の何気ない台詞にも感動を覚えてしまいます。さすがは山田隆司シリーズ構成(山田隆司=栗山緑=K・Y・グリーンというのを最近知りました)。それにしても、山田隆司シリーズ構成、東映アニメーション制作、そして佐藤順一シリーズディレクターという、今からすればまさに奇跡のような布陣。こんなアニメを観て育ったこどもたちは世界一幸せです。
さてしかし、今は遥かな少年時代、果たしてこれを視聴継続できるのか? という難題が今目の前に立ちふさがっているわけであります。テレ朝チャンネルの編成方針はよく判らないのですが、まあ普通に週一だとして、まずは無印一年、シリーズ全部やるとすると最長で4年続くことになるわけですが……。いや、やってやれないことはない……のか……? ともあれ、あいこちゃん@松岡由貴さんの勇姿はやっぱりちゃんと観ておきたい(聴いておきたい)し、はづきちゃん@秋谷智子にとっても惹かれるものを感じるので、例によってゆるゆるっと追っていきたいところ。今のままだと、どうも私の目がおかしいのか、うっかり白雪さんに見えてしまうので。
2007年06月19日(火)
「ひとひら」全12幕(AT-X)総評
生徒会長@斎藤千和はラスボスじゃなかったのか……。
これにてカーテンフォール。劇的なクライマックスはまさに「ひとひら」の劇そのものであり、第9幕の時点で幕を下ろしてもおかしくはないのですけど、さらにその後に「いったい何なのだ……」をつなげたくなるのが人の世の常というもの。まあ、それなりに想像を超える話を見させてもらいました。
演劇とは、人の生き様の一端を切り取り、鮮やかに浮かび上がらせる、まさに舞台装置。しかるに、いまだその生を十全に生きていない彼ら彼女ら。そんな高校生たちの作り出す舞台は、だから現在進行形に紡がれる明日への物語。橋を渡る前の、箱庭的世界の肯定。麦ちょこちゃんに栄光を。甲斐くんに最大級のエールを。女の子3人といっしょにお弁当を食べるという謎ハーレムを甘受した、これが報いでしょうか。
総点は73点。

2007年06月22日(金)
「らき☆すた」第1話 つっぱしる女(角川エンタテインメント)感想
評価: 10点[前回比: -](累計: 10/10 平均 10.0)
天才的すぎる……。
何故か思わずうっかりDVDを買ってしまったりするのですが……。最低、OPとEDだけでも元は取れるという冷静な戦略的判断の下の購入ではありますが、何をかいわんや、本編も素晴らしいではないですか。以前店頭でちらっと見たかぎりでは「びみょー」と思ってしまった私だったりしますけど、やっぱり、ちゃんと通して観ないと正しい判断は下せないもんですね。原作も3巻まで既読ですが、動いて声がつくと、また新たな魅力発見。みゆきさん@遠藤綾すてきんぐー。いわんや、こなちゃん@平野綾さんにおいてをや。この方々の口調だけでもう、幸せな気分になります。
これはもはやギャグアニメですらないのではないでしょうか。4コマ原作アニメの特色である、細かいオチの連続というものを部分的に放棄しているようにも見受けられます。他意はないですが、好例として「ひだまりスケッチ」と比較してみましょう。新房作品として、最終的にはタライに頼らざるを得なかったアニメ「ひだまりスケッチ」(そうか?)。こちらでそれに対するのはチョココロネであるようにも見えます。しかし、それは究極的にどうでもいい話のマクラとして用意されているもの。マクラがオチに、オチがマクラに。ヤマなしオチなし意味なしの日常雑談時空がここに再現せらる。これもまた、日常というものを高いレベルでアニメ表現に昇華させようとする京アニの新たな挑戦に違いありません。
2007年06月23日(土)
「らき☆すた」第2話 (角川エンタテインメント)感想
評価: 9点[前回比: -1](累計: 19/20 平均 9.5)
赤い洗面器って、三谷幸喜かよっ。
メタに遊びすぎです。こういうの観ると、現代日本のアニメ煮詰まってる(正しい意味で)、とか思ったり。まあ、それでこそ角川エンタテインメントといったところでしょうか。過度キャ?ワ!イイ、みたいなっ。
今回もゆるゆるっというべきなのか、ギャグアニメを放棄してるというより単に滑ってるだけな気もしなくもなくもなくもないのですが。相変わらずこなちゃん@平野綾さんの演技は天才的ですし、天然メガネッコみゆきさんは威力絶大ということで、結論。
2007年06月24日(日)
「神曲奏界ポリフォニカ」全12楽章 (CBC)総評
OPに出てためがねっこの出番を期待してたのに……。
そんなこんなで。最後までOPやEDとは別世界の本編だったりしましたが、そんなことは酷く些細な問題として、なかなか興味深い作品でした。やはり川澄所長の存在感が大きかったのは確実でしょう。あと本作の水樹奈々さんはわりと平野綾さんっぽくて収穫(声優しか頭にないのか)。いや、声優もまたある意味で神曲楽士に通じる存在なのですよ。
最初はオムニバス的な物語なのかなと思いきや、常に描かれるのは人と精霊との関わりというテーマ。そうして最終的にひとつのシーンに収束していく流れは素直に拍手。そのわりに、最初とあんまり状況が変わってないようなのは惜しいですが。こういう世界観を設定した以上、数百年続いた人と精霊の関係がそう簡単には変わらないというのも納得の話で、難しいところではあるのでしょうけど。それでもやっぱり、この先を少しでも見たかった、というのは例によっていちわたりない話数不足を嘆くところでしょう。76点。

2007年06月26日(火)
「鉄子の旅」第1旅 久留里線全駅乗下車(ファミリー劇場)感想
評価: 10点[前回比: -](累計: 10/10 平均 10.0)
ひょっとして、土合駅でウケてはいけなかったのでしょうか……。
新番組に手を出すのは、今期終了作品の消化に一通りメドがついてからと思ってたのですが、まあいいやってことで。っていうか何だこのアニメ……。およそアニメというものの固定概念を打ち破るような、それはノンフィクションでした(古野まほろ禁止)。
しかしまあ、やってることは実にお約束。「らき☆すた」的な極めて特殊な日常会話を、鉄道を題材に置き換えたみたいなもんかもしれません。そりゃテツってことかい。乗り鉄がいいのです←キハ38形。それにしても緑のJRマークは目にやさしい。
2007年06月27日(水)
「ウエルベールの物語」第一部全13章(メ〜テレ)総評
DVD特典のチョーさんが妙に気になる。あと高橋美佳子さんお若い。
けっきょく、何が主眼だったのかよく判んなかったなぁ……と思っていたら、エンディング後に「第一部完」の文字。えーっと、ジャンプアニメ的打ち切りという意味でないとしたら、続編をつくる気があるということですよね? それならそれで、ずいぶん作品の主題を見誤ってしまったかなぁという感じ。
途中までは、数奇な運命をともにするリタ姫とティナの物語という感じで、お約束で実に素晴らしかったのですが。終盤はなんやかや敵国の話になってしまって、そういう大きな世界の話をマジメにやるとは思いませんでした(おいおい)。タイトルからして気づきなさい自分。しかし副題の「Sisters of Wellber」の意味は不明なままなのでした。ローデン・シオール@杉田智和が妹想いなのかどうなのか、何のために出てきたのかよく判んなくなってしまったのも不憫。あと、ラストで毎回残り期日をカウントダウンしてたのに、けっきょく完全無視というのはツッコむべきところでしょうか。
総点は62点。振り返ってみれば作品全体の流れからは明らかに浮いてた第7話(コメディ回)が最高評価というのが実に私らしい。

来週からは「CODE-E」ですか。なんとなく面白そうな気がしています。
2007年06月28日(木)
藤野千夜「ルート225」(新潮文庫)感想
いつか、東京ドームで逢いましょう。
これは……読んでる最中はそんなこと思わなかったのに、読み返してみるとめちゃめちゃ切ない話じゃないですか。どういう作品なのかとか全然知らずに衝動買いしてしまいましたが、実にヤングアダルトというか、正調ジュブナイル(超適当)。√196=14歳から√255=15歳へ、それは戻ることのできない一方通行の道。
元いた世界から、ほんの少しずれた世界へ迷い込んでしまった姉弟。お姉ちゃん視点で描かれる物語、その文体が実に心地良い。っていうかこのお姉ちゃん、大好きだー。お兄ちゃんは妹のことを全力でかわいがらなければならないのはもちろんですが、弟をいじりながらも優しく見守る姉もまた貴き存在。しゃんしゃん。
2007年06月30日(土)
「電脳コイル」第8話 夏祭り、そして果たし合い(NHK教育)感想
評価: 10点[前回比: ±0](累計: 66/70 平均 9.3)
夏祭りに、ラムネと幼なじみの絆は永久に不滅。
テーマは果たし愛。あるいは夏休み終わらなければ。若干異界の扉が開いていますよ。NHKアニメにあるまじき「とんでもございません」という誤用が出てしまったのは遺憾なところですが。むしろあるまじきは視聴者のマニアックな趣味嗜好をくすぐる毎回の緻密な描写ではないかと。いやいや、それこそドントコイアルマジロ。ゆかたはセーラーふく未満のおんなのこの制服。イサコさん私も弟子にしてください。イサコ様になる日も近い。
そんな調子で毎回うまいこと本題からはぐらかされてる感じですが、そろそろ役者も揃ってきたところでしょうか。これまで交互に描かれてきたハラケン側の話とイサコさんの話、それがいよいよ、ひとつところに向かう予感。まったく存在感のなかったヤサコちゃん父が実は黒幕だったりして。自分の趣味を仕事に反映できる程度まで偉くなれるというのはいいですね。よぉーしガンバるぞー(やめれ)。


