2007年05月18日(金)

歌野晶午「葉桜の季節に君を想うということ」(文春文庫)感想

歌野晶午_葉桜の季節に君を想うということ

 これが歌野式桜魔法……!

 初出時から話題にはなっていましたが、学生時代はハードカバーを敬遠してたこともあって文庫化を待ちこがれていました。たしかに驚きの結末……といいつつ、歌野晶午の作品群としては、個人的には飛び抜けているという感じではないかも(もともと水準が高いのもあるけど)。っていうか、叙述トリック的に近いところのある某作品を先に読んでしまったせいで、どうしてもそれに及ばないかなぁという気がしてしまいます。言うなれば「シャナ」は楽しめたのに「ゼロ」はダメだった、みたいなもんですか(それは全然次元の違う話だ)。「Φなる」のあとに「りぜる」を観たらそれなりに楽しめた、みたいなもんかな(もはや何が何だか)。初出時はこっちのほうが出版が先だったようですが、文庫化は逆になったのは、同じ出版元だけにそういう配慮もあったりするのでしょうか? などと、そういうことを考えてしまうのが既にミステリ脳に侵されてる証拠ですね。
 それにしても、歌野晶午の本っていつも、あとがきも解説もないからいいですね。あとがきはともかく、解説なんてこの手の本格ミステリには必要ないのです。

2007年05月18日 22:53 []