戯言シリーズ最新作(あながち間違いでもない)。
これ面白い。っていうかまあ、西尾維新の文章で面白くないものなどこの世にひとつとしてないのですけど(恥ずかしい京極堂禁止)。戯言シリーズに登場した用語、キャラを作者自ら解説したりしなかったり。ネタばれ必至裏話満載、ただし過度の期待はしないほうが身のためです(この作者が、普通に用語解説なんかすると思います?)。
いやね、この文体、まるでどっかの個人サイトを読んでるみたいで、やたら読みやすい。自己ツッコミも冴えまくってますし。こういうの読むと、自分ももっと面白い文章を書きたくなる。
否、書きたくなくなる。
……とまあ、さっそくその文体を真似させてもらってるわけなのですが。ぷらとーさんの58%は西尾維新でできています。ただし16進数、みたいな(哀川さんへの道は遠い)。
マジメな話をすると(今までのはフマジメだったのかというツッコミは四月一日くんのごとくスルーされる)、「萌え」と「ミステリ」をここまで密接不可分のものとしたのは他ならぬ西尾維新の功績なのですよね。この辞典にも当然のように「萌え」なんて項目がありますが(っていうかな、西尾維新、「ツンデレ」なんて今でも一般的用語じゃねぇよ)、「萌え要素」こそがミステリの伏線になるという、西尾維新の公称するかぎり世界初の試み(ちなみに「ひぐらしのなく頃に」よりも数ヶ月早い)。
私もね、最初「クビキリサイクル」を読んだときは驚きましたよ。あれは忘れもしない4年前のいつだったか(お約束)。京都は高野の某書店でイラストに惹かれ手を取った運命の書。数ぺージ読んですぐさまレジに向かいましたね。何だこいつ。同い年だし、京都在住だし(大学は違うけど)、これは自分のために書かれた小説なんじゃないかと本気で思った遠い日の記憶(そういう奴はたぶん全国にいっぱいいる)。ここだけの話、それまでもミステリ好きで、自分でも小説書いてみようかなーなどと思っていたりしたのですが(どうしても1万文字くらいの小説までしか書けなかった)、こういう作家がいるなら、この人が小説を書き続けるかぎり、もう自分ができることは何もないと思えました。圧倒的な力の差。
そんなわけで、辞典に「西尾維新」の一項がないのを不審に思いつつ、それはおそらく、NISIOISINという作家はけっして戯言シリーズの枠のみにとどまるものではないという決意表明だと思っておきながら、これからの活躍にも期待するとともに、あらためてシリーズ完結への祝福・感謝・ねぎらいの言葉に代えて、以下の言葉で締めたいと思います。
わん。