2005年11月12日(土)

西尾維新「ネコソギラジカル」下 青色サヴァンと戯言遣い(講談社ノベルス)感想

西尾維新_ネコソギラジカル_下「ハッピーエンド以外は認めねぇっつーの」(哀川潤)

 ついに戯言シリーズ最終巻。な、な、なんだこの画に描いたようなハッピーエンドは!!

 いやぁ、素晴らしい素晴らしい。終わらせ方という点ではまさに圧倒的に徹底的に、完膚無きまでの完結であります。ラストの一文に感涙してしまいましたよ。物事はなべて始めるより終わらせるほうが格段に難しいのですが、ことここに至ってまで私と西尾維新の波長はぴったり合う模様。やっぱり誰がなんと言おうと似てるんですよこの作者と。同年齢だということでデビュー当時から勝手に意識してましたが、もう仕方ない。私の方こそ死ぬまでおつきあいいたします。
 西尾維新という作家にとっても、良い意味で呪縛から解けたという感じなんじゃないですかね。小説家にしてもマンガ家にしても、デビュー作がいきなり人気作になってしまった人はなかなか次のシリーズを当てるのが難しいというのはよくある話で。そのうち引き際を間違ってずるずるシリーズが続いてしまうのは作家にとっても読者にとっても良くないよなぁと思います。「物語の終わりが見たい」というのは、読者としての西尾維新の(そして、もちろん私にとっても)偽らざる気持ちだったんでしょうね。それを踏まえて、この結末を眺めてみると、いかにもこのシリーズらしい、この作者らしい終わりになってると思います。作品のテーマらしきものもうかがえつつ、いつもながらの軽快な会話も楽しめ、お約束のジャンプ的バトルシーンもあり、ミステリも……あ、あんまりないかもしれないけど(笑)、そして最終的には「まるごと戯言、お見事!(by清涼院流水)」なわけですか。もう何も言うことはないですね。いや、この場合は何を言っても言葉足らずだと言ったほうがいいかな? 戯言シリーズはこのまま忘れ難き偉業になるとして、次作以降が早くも楽しみです。

 ところで、昔誰かが書いてましたけど、西尾維新の小説の中の京都って、ほんと人がいませんよね。それとも歩道の幅が通常の三倍とか。今巻で出てきた四条通の本屋ってブックストア談だと思うんですけど、あそこ絶対あんな会話なんかできないくらい人多いですから。こういう京都だったら私もずっと住んでても良かったと思いますけどね。
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2005年11月12日 21:52 [] [西尾維新]