2005年04月08日(金)

谷川流「涼宮ハルヒの動揺」(角川スニーカー文庫)感想

谷川流_涼宮ハルヒの暴走<あいかわらず、もっともらしいことを言う。心理学用語で解説すれば何でもありだとか思ってないか?>(キョン・一人称地の文より)

 おそらく、現在のライトノベルの中でアニメ化の最有力候補と言われ続けているシリーズ。まあしかし、「撲殺天使ドクロちゃん」以上に文体の魅力に頼った作品なので、生半可なアニメ化では物足りないかもしれませんね。つーか、地の文以外でキョンが実際に口に出してるセリフって驚くほど少ないんで、そのまま映像化すると彼の存在意義がなくなるような。

 ということで、前作「涼宮ハルヒの暴走」に続けての短編集。お話的にはすっかり日常系学園ドラマに戻ってしまった感があります。とはいえ、相変わらず怪しげな伏線を張りまくっている様子がありありで、油断なりません。あとやっぱり、鶴屋さんに謎のキャラが立ちまくりだなぁ……。私はずっとこの人、西尾維新の戯言シリーズにおける形梨らぶみと同じ位置づけ(物語の因果から切れた傍観者)だと思ってるんですが。そういえば、戯言シリーズの完結(っていうか、「ネコソギラジカル」下巻の発売)と、涼宮ハルヒシリーズの完結、どっちが先になるんでしょうね。なんかこの調子だと、それこそ「ブギーポップ」みたいに隙間のエピソードを埋めていって、どれだけでも続けられそうな気も。まだキャラがそんなに増えてないんで、あそこまで複雑にはなってないんですが。

 ……おお! あやうく本編の内容に触れずに感想を終わるとこだった。えーと、けっきょくハルヒが動揺したのはどこだったのか。裏表紙の惹句を見ると、文化祭話の「ライブアライブ」のあのへんだとも取れるんですが、ここはぜひとも、「ヒトメボレLOVER」の156ページ3行目を押したい。「雪山症候群」@「涼宮ハルヒの暴走」といい、こういう微妙な機微を見せるシーンって好きなんですよ。はい、長門有希なんか目じゃないくらいに、私は涼宮ハルヒ一辺倒です。

 さて、あとがきによると次作こそは長編の模様。なんとなく大きな動きがありそうで期待ですね。その前に、もうそろそろ電撃文庫から「絶望系 閉じられた世界」も発売されてそうですが。
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投稿者plateau: 2005年04月08日 23:08 [読んだ本の感想]