2004年08月06日(金)

谷川流「涼宮ハルヒの消失」(角川スニーカー文庫)感想

「おかーさーん。キョンくんがー頭おかしくなってるよー」(妹)
 この作品に限っては兄をお兄ちゃんと呼ばない妹萌え。
 それはともかく。

 ん、面白かった。
 ……って、それだけかよ!?
 いや、そもそもこのシリーズ、第一作「涼宮ハルヒの憂鬱」[bk1] [amazon]を読んでないと、どうしたってネタばれになってしまいそうで、うかつにあらすじ紹介も出来ないんで。
 私の感覚としては、この物語世界はあの一作で終わってしまってもいいくらい綺麗な収束具合を見せていたので、シリーズ化による印象の拡散化を心配してた面もありました。しかし、今作ではもう一度の「世界の反転」を、主人公のキョン側から描くことで、彼にとっての「この世界の意味づけ」がなされています。そして、それがシリーズ全体に対する免罪符にもなっているという見事な構成。
 「涼宮ハルヒの○○」というシリーズ名そのままに、ハルヒの巻き起こす非日常に振り回されてきたキョンたちですが、けっきょく真実はハルヒには知らされないまま。そこにこの作品群の特色というか、面白さがあるような気がします。事態を収拾するのは、いつもキョンたち。だからこそ、これまでずっと傍観者を望んできた彼も、今回はある選択を迫られることになる。その決断の仕方がまた小気味良い。
 コミックスも9/1発売のようなので要チェック。こちらは「憂鬱」をベースにしてるのかな。
[bk1][bk1.jp] [amazon]

投稿者plateau: 2004年08月06日 19:46 [読んだ本の感想]