「ここは、魔法でいっぱいだぁ〜!」(アイシア)
今回も素晴らしい〜。超高値安定ですね。もし各話ごとに評価をつけるとしたら、5段階評価で4連続「6」ですね(無意味)。
さてしかし、毎度毎度逐次感想(というかツッコミ)だけやってても長くなるだけで要領を得ないので、そろそろマジメに考察してみますか。以下、前作(ファーストシーズンと呼べばよいことにやっと気づいた)のネタばれを含みますのでご注意。
最近、DVDを見返してみて思い当たったのですが、アニメ「D.C.〜ダ・カーポ〜」という作品は、実は正統な魔法少女ものの一類型なのではないかと思われる節があります。「一年中桜が咲き続ける」という、日常の中に挿入されたひとひらのファンタジー。そして、その中心にいるのが、芳乃さくらという、成長を止められたひとりの少女。朝倉純一ではなく、彼女がこの作品の一人称であるとしたならば、その骨格はまさに「魔法少女もの」そのものとなります(ちなみに、別にCVが田村ゆかりだからそう思ったわけではないのであしからず)。
象徴的なのは、二クール目の最初、第16話のサブタイトルが「出来損ないの魔法使い」であったこと。これは、もちろん朝倉純一のことを指してもいつつ、同時に、歪んだ形でしか自らの願いを魔法に託すことが出来なかった芳乃さくらのことをも表しています。そして、この回以降、この作品は次第に本性を現しはじめます。「桜の魔法」の奇跡によって形作られていた純一のまわりの世界はすこしづつ変容し、残るのはさくらと、「魔力を持たない一般人」を体現する朝倉音夢のふたりだけ(断っておきますが、これ以前のいわゆる「だだあま」ハーレム展開も決して嫌いではなく、むしろ大好きで、それもまたこの作品の重要な要素のひとつであることは間違いありません。それについてはいずれ稿を改めて)。
そして、多くの「魔法少女もの」において、私的な欲望のために魔法を使うことが禁じられているという事実、さらに、その結末がたいていの場合、主人公の少女が魔力を消失し、「普通の女の子」に戻る、ということ(それは「奥さま」だ)。これらを鑑みれば、ダカーポが(あるいは芳乃さくらが)「あの結末」を迎えたことは、ほとんど当然といってもいいでしょう。彼女が、いつまでも成長しない「おにいちゃんの妹」であり続けたいと願った、そのためだけに彼女は魔法少女となり、そして、その願いが純一によって無効化されたからこそ、彼女はその呪縛から解かれた(この場合、彼女が本当に魔法の力を失ったかどうかは問題ではなく、象徴たる「桜」が枯れた、そのことをもって見れば充分です。奇しくも、「魔法少女もの」が本来的に内在している性的メタファまでもそこから読み取ることが出来ます)。
翻って。そんなひとりの少女にとっての「終わり」から、ダカーポのように「始まり」に戻った今シリーズ。言うまでもなく、今回重要な役割を果たすアイシアという少女。かなりわかりやすい形で、彼女は「魔法少女」の属性を与えられています。そしてまた、これまでにも、前作を強く意識している作劇がなされていることは一目瞭然ですが、「魔法少女もの」という視点で見たとき、さらにそれが先鋭化されているのが見て取れます。
たとえば、今回で言えば、風見学園に侵入したアイシアが、行く先々で新キャラの女の子に遭遇するというシーン。これは明らかに、ハーレムアニメ(あるいは美少女ゲーム原作アニメ)の第1回において男主人公が次々にヒロインの女の子に遭遇するという展開のオマージュ(あるいはパロディ)となっています。なお、今シリーズにおいては男主人公である朝倉純一は、そのようなシーンが描かれていないことは注目すべき点です。第1話からいきなり、前作からのキャラもプラスなキャラクタもいっしょくたに「既知の友人」として描かれており、それによって唯一の「新参者」としてのアイシアの異質さがより際立たされる効果を生み出しています。
ちなみに、音夢ちゃんのことといい、主人公が視聴者の知らないことを知っている、という状況は、主人公に対する感情移入の度合いを低めるという副作用も生み出します。私はともかく、人によってはアイシアにも共感できないという方がおられるようで、このへんの作品世界内と外との温度差をどう埋めていくか、というのも興味深いところです。
ということで以上私論、「魔法とD.C.のカンケイ」でした(おい)。
ではでは、いつものとおり逐次シーンのチェック(それもやるんかい!)。
眞子ちゃんを「水越先輩」と呼ぶ美春。そそそ、そうか! 某喫茶店で水野さんがおっしゃったのはそういう意味だったんですね。てっきり萌先輩のことを言ってるのかと思ってしまいましたよ。リアルではアドリブの効かない人間でごめんなさい(笑)。
アイシアのことを「あの子ちょっとボケてるっていうかズレてるっていうか、変わってるでしょ?」と何気に酷い言いぐさの眞子ちゃん。お姉さんをさしおいてよくそんなことが(こらこら)。でも嫉妬してるな〜、相変わらずかわいいです。で、いつものごとく後ろから現れる杉並、今日はファイト無しですか。「ここは黙って見てるしかあるま〜い」って、何だそのアルマーニみたいな言い方。まあDVDを(以下略)。
数学や理科の実験、家庭科の調理器具を魔法と勘違いするアイシアちゃん。まあ高度に発達した科学は魔法と区別がつきませんからねぇ。彩珠さんのペン入れが異常に早いのも魔法ですか?
超寝坊した朝倉くん(あ、目覚ましがサッカーボールじゃない)、こっそり席に着こうとして眞子ちゃんに見とがめられる。いいなぁいいなぁ、気づくとしたら絶対眞子ちゃんだと思ってましたよ。やるべきことをやってくれる眞子ちゃんに乾杯!
超常現象がアイシアの仕業だと感づいた朝倉くん、学園中を東奔西走。って、扉をガラリと開けたら更衣室……あらら。こういうのも挟まれるから、たしかに「魔法少女もの」な側面だけではないんですよね。いわゆる「オトコ視点」って奴ですか。まあ、保健室の扉を開けたら……っていうなんちゃら7みたいな展開じゃなくて良かった(忘れろ)。
ホントに保健室にいたのはアイシアちゃん。この先生(昭島@古澤徹?)ちょっと気になるなぁ。「朝倉」という名前に反応してたし。
で、出逢うふたり。「ご主人様」という言葉もしっかりクラスメイトに聞かれます。「なんでいつもお前ばかりが」とかいうモブゼリフに爆笑。うわははは、やっぱり朝倉くん、みんなからそういうふうに思われてたのね。で「学食Aランチ一週間分」で杉並の手を借りる……忍法雲隠れの術かよ! やっぱこいつなら魔法でも何でも使えそうな気がしてきましたよ。朝倉くん、「皆を納得させる言い訳」、考えつくんでしょうかね。
で、アイシアの「魔法学校」な誤解が解ける……いや、解けてないか(笑)。っていうか朝倉くん、今までアイシアがまともに学校に通ったことないって知って、高校に通わせるのをためらわないってのはどうか。勉強とかついていけるのかな?
次回予告、杉並……っていうか岸尾大輔(笑)。キャラを超越してやりすぎだ! 最高です。
投稿者plateau: 2005年07月28日 23:12 [D.C.S.S.(殿堂入り)]