封神計画のことかー!!
いや、あながち戯言でもなくって。藤崎竜の言わずもがなの代表作である「封神演義」、あの作品は中国の歴史小説を原案に採りながらも、藤崎竜の類い希なるキャラクタもろもろのデザインセンスで、かつて誰も見たことのない異世界ファンタジーを構築し、ラストでは藤崎節が炸裂した傑作だったわけですが。考えてみれば藤崎竜って、デビューの頃からもう十年以上も、ずっと大きな大きな世界のことばかり考えて物語を構築し続けているという印象があります。「PSYCHO+」にしたって、「サクラテツ対話篇」にしたって、たった二巻という尺に不釣り合いなくらいの巨大な世界がそこに存在している。ラストあたりの超どんでん返しにはいつも感服させられます。それまでは、むしろありきたりなほどのラブコメやギャグ展開を繰り広げていながら、あるときを境に一瞬で世界は反転する。短編集二巻も、表題作の選び方からしてあからさまに「世界」を過剰に意識している。第一集は平行世界を描いた「WORLDS」、第二集は作品世界内でメタ視点を張り巡らせた「DRAMATIC IRONY」。もちろん他の作品も超傑作揃いです。
で、この「WaqWaq(ワークワーク)」なわけですよ。このタイトルもやはり、作中では「世界」そのものを指す言葉。Work、枠、「わくわく」という含意もすぐに思い浮かびます。作中に出てくる「蜘蛛の糸」という存在も、芥川を引くまでもなく、今いる世界とは別の世界から垂らされたかりそめの救いであることが明かされます。この年になると、実に判りやすいというかストレートに見えます。糸だけに(だから言わんでいいっての)。
まあ、昔の自分には、フジリュー作品の適度な難解さが好きだった面があるんで、その点にこそ週刊少年ジャンプで連載する意義があるんでしょうね。週刊誌から離れて久しい私としては、もっと一回の分量が多い月刊とかで、自由奔放なフジリュー作品を見たいと思ってしまうのですが。それは我が儘と言うものでしょうな。
しかし、この流れからすると次巻あたりで終わるんでしょうかね? 最後まで何があるか判らないのがフジリューなんで油断は禁物ですが、「PSYCHO+」のときみたいにページが余ったぶん読切りをいっぱい見せてくれたら嬉しいかな。
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