2005年03月28日(月)

「よばれてとびでで! アクビちゃん」第26話 魔人のおきて(KBS京都)感想

「アクビはご主人様を幸せにすることが、魔人の本当の務めだと思います!」(アクビ娘)

 う〜む、最後はアクビ娘の成長をクローズアップして、綺麗に締めたなという感じ。

 多くの時間を共有し、ご主人様とツボの魔人という関係を超え、友達同士のようになったアクビところん。宿題をやってくれというころんに対し、自分でやらなくちゃ意味がないというアクビ娘。いつのまにやら、ちゃんと相手のことも考えて判断できるまでに成長していたのですね。しかし、ツボの魔人の本分を忘れるなと、アクビ娘に苦言を呈する大々魔王。
 いっぽう、ころんのクラスでは学芸会でころんの両親が描いた絵本を劇にすることに。ころんが演じるのは村人Bという端役。このあたりの意外性がこの作品らしい……と思いきや、主役のお姫様を演じる尾上が足をケガしてしまい、全部のセリフを憶えているころんにお鉢が回ってくる。
 主役を演じる自信がないころんは、アクビ娘に入れ替わってくれるか、自信をつける魔法をかけてくれるように頼む。この展開はちょっと驚き。そうか、ころんちゃんってそういう娘でしたね。よく考えたら、半年やそこらでそうそう人の性格が変わるものでもないでしょう。それでも、第1話との平仄を合わせる意味でも、眠田ころんという少女の成長も描いてほしかったところです。まあこの最終回は、アクビ娘に照準を合わせた物語になっているので、仕方のないところではありますが。
 そして舞台の開幕直前。アクビ娘は、ころんに自信の出る魔法をかける……と見せかけて、実は何もしない。そしてそのまま劇は成功を収める。プラシーボ(偽薬)効果というのもありますから、本人が魔法をかけられていると思っていれば、それなりの成果が出るものでしょうけどね。これぞまさに「想う心があれば、誰にだって魔法は使える」(なんか違う)。
 舞台後、緊張が緩んだころんはあくびをし、アクビ娘はツボの中へ。本当のことを言えないままアクビ娘は、「さよなら」と言い残す。
 部屋に戻り、ツボに向かって話しかけるころんの言葉をその中で聞くアクビ娘。魔人の掟を破った罰を覚悟しながら。しかし直後、ころんのあくびとともに、ツボの外に吸い出される力を感じるアクビ娘。ころんに逢えることを楽しみにしながら、ツボの外へ出ようかという、そのタイミングで本編終了。うーん、この、バッドエンドなのかハッピーエンドなのかよく判らない、中途半端な終わりようがなんとも。大々魔王やハクション大魔王の口から、いつか訪れる別れの時をほのめかされつつも、そのあとに(EDとは別に)流れる「アクビ娘」のテーマソングが示すとおり、しばし夢の中、ということでしょうか。今までさんざん「出逢いと別れ」のモチーフを形を変えて描いてきつつ、最後で本当の別れを描かない、というのも不思議な気分ですが、まあでも、本当に悲しい終わり方はこの作品には似合わないのかもしれませんね。

 ということで総評。本当にこれこそ、ひょんなことから出逢い、その運命を感じた作品です。やたらに萌えるアクビ娘@谷井あすかに眠田ころん@野川さくら。超脚本とも呼べるような初期のものすごい話。一クール終わりごろの意外な展開。くり返される出逢いと別れ。本当に毎回、手を替え品を替え、楽しませていただきました。評価は「名作」です。

 さて、前にも言いましたが、次回からKBS京都のこの枠(土曜朝11:00-)は「愛してるぜベイベ★★」。同じくキッズステーション放映で、これも評価の固まった作品ですので非常に楽しみです。原作も少し手を出したんで、少々の展開の重さは覚悟の上で。ちなみに次週は帰省しているのでレビューは一週間ほど遅れます。

2005年03月28日 23:49 [2005年1-3月アニメ感想] [よばれてとびでて!アクビちゃん]