2004年09月29日(水)

綾辻行人「暗黒館の殺人」上(講談社ノベルス)感想

暗黒館の殺人_上[Amazon]
 言うまでもなく綾辻行人「館シリーズ」十二年ぶりの最新作にして、最長、最大規模の作品。ああ、これが「館」だ、という懐かしさに震えつつ。


 ああ、それにしても凄い、ほんと凄い。半分くらいまでは暇を見てちょこちょこ読んでいたのですが、話が進むにつれて、その面白さというか恐ろしさに止められなくなって一気に読了。このままの勢いで下巻を読破……というわけには(時間的に)いかないのが非常に残念です。
 それにしても、上巻ラストのあの場面はほんと怖かった。途中の「宴」もかなりの恐怖でしたが。作家・綾辻行人といえば「新本格」ミステリ作家、と同時に、ホラー作家、幻想小説家という側面もあるというのはある程度の共通諒解。先輩格である竹本健治氏(「狂い壁 狂い窓」はほんと怖かった!)に近い雰囲気を今回とくに感じました。

 うーん、実は最初いろいろとぐだぐだ書いたんですが、自分で読み返して気に入らないので大半削除。一言で言えば、とにかくこの「雰囲気」の描き方がただならない! ということ。久しく味わっていない感覚でした(麻耶雄嵩「螢」も近いっちゃ近いですが)。
 まだまだ大量の謎を残しつつ、下巻に突入していくわけですが、本当にこれらがすべて収束していくとしたら凄いですね。ここまで展開するのも並大抵ではないですが、それをもう一度一点に収束させるのはもっと大変。ミステリィというのはつくづく偉大だなぁと思います。気になる点もあるといえばあるんですが、ここまであからさまに書かれてると逆に疑わしかったり。それとも、まさかアレをやるのかな?

 ところで。作中にでてくる双子の美人姉妹の片方の名前が「美鳥」っちゅうのは……(ちなみにもう片方は「美魚」)。き、気にしちゃダメだ!
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投稿者plateau: 2004年09月29日 03:39 [読んだ本の感想]