すごい! 相変わらずものすごい! すごいけど……感想書けないよ、この話!
ネタばれを厳密に避けようとすると、私の筆力では一行たりとも書けそうにないので、一応ネタばれ注意報発令。トリック自体は明かしておりませんが。
ええと、とにかくもう、オビに「大胆にして繊細。驚きに驚く、あざやかなトリック!」なんて書いてあるもんだから、こっちもムキになって謎解きをしてしまって。途中で「よーし、わかった、もう驚かないぞ!」と思ったり、「これで読み返さなくて済むな」と思ったりしたにもかかわらず、やっぱりラストはめちゃくちゃ驚きました。そして読み返さずにはいられなくなりました。さすが「本格の最終兵器」(清涼院流水)と言われる麻耶雄嵩、読者の注意をそらすミスリーディングの使い方がものすごいです。たぶん新本格ミステリをよく読んできた人ほど騙されやすいと思います。
螢をギミックに、十年前に連続殺人が起こったといういわくつきの屋敷、「ファイアフライ館」を舞台に、どこまでも新本格直球。雰囲気作りも、キャラ設定も抜群。そのうえでやってくれる大技……あぁ書けない、絶対に書けない。
実はまだ、本当にすべてが解かれたのかどうかが自信がありません。最後の一ページの記述がちょっとひっかかっていたり、この方ならさらに一段深く仕掛けてある可能性が充分あって。そんな夢想をさせられてしまうところもすっかり術中にはまっている感じで、実に素晴らしい作品でした。
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