「どうして、浮かばなかったんだろう……あいつの、あだ名」(ギガルト)
そうか、そう来るのか! やはり下手に展開を予想しようとしても無駄ですね。まったく思いもよらなかった方向から攻めてこられます。
もうひとつひとつの展開が驚きの連続なのですが、思い返してみるとすべてに伏線が張られているのが毎度ながら恐ろしい。あの忍者たちも、ついに再登場か! と思ったら、こんなことになっていようとは。たしかに、あの工場で働いていたことはタナベの口から明らかにされてましたけど、ひとりだけ……か。えー、月のムササビで、そんな描写がありましたっけ。いや、たぶんあったのでしょう。お気楽話だと思って流していてはいけなかったのですね……。
こんな重い展開の中にあって、ひとときの清涼感を与えてくれたのが月のデブリ課を訪れる課長補佐、ラビィ、エーデルのシーン。同じデブリ課として最大級の歓待を受けるところがいいですね。ラビィの仕掛けも、音響効果までついてて楽しい。いつのまにかこんなに和ませてくれるキャラになってて驚きです。なるほど、ギガルト先生も「エンジェルラビィ」とあだ名をつける由縁です(違うわ!>本当は「ひまわり」。エンジェルはタナベ)。
そしてエーデルですよ! 立派な面構えの月のデブリ課の前で尻込みする男ふたりの、文字通り尻をたたくのも勇ましい。そして何よりも、タナベとハチマキのことを真剣に想い、お膳立てを整えてくれたのが今回の最大の功績。そうか、彼女が鍵を握っていたのですね。すっかりユーリ経由で引き合わされるものと思ってましたが。
そして静かの海総合病院に向かうハチマキ。あああ、またくり返されている! 今度は7話の、ノノとハチマキがはじめて出逢ったときのシーンがそっくり再現されています。しかし、宇宙(地球)を見上げるノノの心に浮かぶものは、まったく違うわけで。
……ああ、もう駄目です。ここから先はまたも感想を書くことすら不可能な領域に突入。なにか書くことすら余計な気がしてしまいます。
最後に、タナベが必死に言葉を紡ぐ中で、ガラスに映る「もう一人の自分」を叩き黙らせるハチマキ。ひょっとしたら、このまま良い方向に吹っ切れることもできるのでは? と希望を持たせる終わり方だったように思うのですが、どうでしょうか。
他にも、クレアとハキムのこと、チェンシンのことも……というふうに、分けて語ることすら本当は無意味なんですね。すべての話が有機的につながっているわけで、無関係ではありえない。そんな中、今回も怪しい描写のあった(おそらくは)宇宙防衛先生戦線(本気で間違えた)のテロ計画が遂行されるようで……。残すところあと4回、来年も楽しみです。