2004年11月17日(水)

谷川流「電撃!! イージス5」(電撃文庫)感想

谷川流_電撃イージス5<<えらくイビツだが、テニスというスポーツをまったく知らない職人が伝聞だけを頼りにラケットを作り上げたとしたら、きっとこんなふうになるだろう。>>(逆瀬川秀明・一人称地の文より)

 「電撃萌王」にて連載中、イラストレータ・後藤なお氏とのコンビによるビジュアルノベル。その謎の企画の顛末については巻末の「あとがき代わりの思い出話」参照。なるほど、道理で著者単独の小説にしてはいろいろと頭が悪すぎるし、なんかのゲームかアニメのノベライズにしてはクオリティが高すぎると思いました。

 いやまったく、いつのまにか谷川流氏の筆力は、あかほりさとる御大の域にまで達していたのですね(褒め言葉です、一応)。ハルヒや「学校を出よう!」シリーズより、よっぽどこっちのほうがアニメ化しやすそうな感じではあります。下手をすれば手の施しようのない出来になるという意味ですが。
 まあ、基本としては地球の平和を守る美少女戦隊五人組。なんかもう既視感ありまくりなんですけど、完全に開き直って書いているところが楽しい。どんな感じかというとー、仮想CVとして掛川あろえ@新谷良子、鴻池琴梨@小林由美子、佐々巴@中原麻衣、三隅埜々香@金田朋子、雪崎凌央@清水愛……といったあたりを想像していただければ大体判るのでは(おい)。あ、中原&清水コンビはDearS寄りで。まあしかし、ネタだと判っていても、とくにこの……三隅埜々香(みすみ・ののか)と雪崎凌央(ゆきざき・りょう)あたりのキャラには完敗。なにが言いたいかは、口絵二ページ目を開けば一目瞭然です(笑)。B60台ですよ!? 埜々香に至っては劇中でしっかりスク水まで着せられてるし。雪崎凌央も典型的無口キャラで好み。ちなみに何故か、長門有希(涼宮ハルヒシリーズ)にはそんなに感じるものがない私です。推察するにアレですね、一作目でメガネっ娘を脱落してしまったのが痛い(そんな問題かよ)。
 そして、そんな彼女たちと同居するは、事態の諸悪の根源ともいえる天才(?)科学者の孫・通称ひーくん、大学生。谷川流の主人公キャラの例に漏れずの朴念仁キャラですが(一部描写に疑義あり)、今作ではそれに音速丸ばりのエロAI・ガニメーデスが加わっているのが心強い(そんな言い方があるか)。雰囲気としてはむしろ著者の既刊より、深刻さを8割引にした西尾維新のそれに近いかも。

 冒頭に引いたような、谷川流独特の文章のセンスがキライじゃない人で、「萌えウェルカム!」な方なら、読んでも損はない……かもしれません。
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投稿者plateau: 2004年11月17日 22:12 []