2004年09月07日(火)

「Wind -a breath of heart-」第10話 同化体(KBS京都)感想

「これは……私ですから」(月代彩)

  • 悪夢で目覚める真。そこに、わかばが月代彩に襲われたと言う電話が
  • OneDayへ向かう真。わかばは悲しそうな目をしていたと彩をかばう
  • 店を出ると、そこには彩が。そして歩み寄る秋人。語られる因縁
  • 彩はこの街の伝承に縛られる存在。風音市のため、生贄を差し出し続ける同化体
  • そして目覚める真。ふたたび鳴る電話の向こうで、父・秋人の死を知らせるみなもの嗚咽
  •  すごい。萌え萌えギャルゲー原作アニメと思って観ていたら実は伝奇アニメだったのか! まこちゃんをさしおいて秋人さんがめちゃめちゃかっこよかったです。

     言わずもがなのことなんですけど、構成が非常に巧み。またも「はにはに」と続く悪夢ネタではじまっておき、お決まりの電話につなげる。しかし既にこの作品における電話の役割は決定的に負のベクトルを向いてしまったらしく。わかばが彩に襲われるという展開は、前回とつながっているようで実はかなり断絶しています。前回は、「わかばが襲われる」→「風音の住民の力が弱まっていることが明らかに」→「彩の覚悟」という流れだったのが、今回は「わかばが襲われる」←「彩の覚悟」と、中間を飛ばし、描かれる順序は前回と同じ、ただし実際の時系列は逆向きという、歪んだ反復の構図が見えてきます。8話もそうですけど、この作品、意識的なシーンの反復がとても効果的。
     そして一気に明らかになる彩の過去、そしてみなもと真の両親の死亡/失踪の理由。唐突っちゃ唐突、説明的っちゃ説明的なんですけど、ミステリィの解決編のごとき怒濤の展開に、野暮なツッコミは無用。まぁ、秋人さんは探偵役というのとは違うようですけども。彩(ひかり)の名前を「あや」だと思っていた、というところも、その微妙な齟齬が意味深でいいなぁ、と思いました。しかし彩は戸籍とかはどうしてるんでしょうね。クラスメイトとか、先輩後輩の関係は?(ほんとは学校行ってないのかも知れませんけど)
     そうそう、今思い出しましたけど、どうもあちこちでこの作品、「D.C.〜ダ・カーポ〜」にネタが類似していると言われているようです。そうかー、たしかに彩って(ネタばれにつき自粛)ですね。しかし今の今まで気づかなかった(視聴中はまったく気にしなかった)というのは、なかなかに処理がうまいんじゃないでしょうか。ま、個人的にミステリをよく読んでると、同工異曲の作品なんてそれこそ山のようにあるわけで、その「異曲」の部分が秀でていたら全然問題ないと思うわけですよ。でも、そういえば私が一番好きなキャラが主人公の友人とじゃれ合ってる同級生ってのも同じだなぁ。紫光院霞とダカポの眞子と。そういえば彼女もまこちゃんですね。あるいはまこちん、いや眞子さm(自主規制
     話を戻します。なんか文章の起承転結も考えず、無計画に書き散らしてるなー……。今回の話の評価を決定的にしたのは二度目のまこちゃんの起床のシーン。そして帰ってくるひなた。一瞬だけの日常の回帰です(そういえば妹の立ち位置だけはダカーポと真逆ですね、さすがに)。しかしながら、台所に立つひなたの様子とは裏腹に、真のいる位置は完全に闇の部分。当然のごとくに鳴る電話。そして、前回から放置プレイ状態だったみなもから漏れる言葉。二度目に真が起きたシーンによって、それまでの話がどこまで現実かわからないという状態から、一気に事実を固着させる手腕は見事です。
     主人公が動かずに、これだけわくわくさせてくれるアニメはそうそうないでしょう。もちろん秋人さん亡き今、さすがに真も動かざるを得ないとは思いますが。だからこその「踏み出す勇気」、そう解釈してるんですけど。そうそう、真の真の力(判らんなこれじゃ……まことのシンのちから、です)も絡んでくることでしょう。スーパーツトムパンチもできれば希望。

    投稿者plateau: 2004年09月07日 02:52 [2004年7-9月アニメ感想]