「事故だよ、事故」(ハチマキ)
あぁすごい、本当にすごい。先週の感動も醒めやらぬまま、またも涙が。まだ一クールも終わっていないのに、これはもう一回たりとも見逃せないですね。
「バウンダリー・ライン」という、あえて和訳していないサブタイトル。それを見たときから、きっとこんな感じのセリフで締めるんだろうなということは予測はできましたけど、そこに至る道行が素晴らしい。国境というもの、自らの出身というものを善かれ悪しかれ気にしなくてはならない現実があるからこそ、地球をはるか宇宙から見たときの姿に感じ入るということですね。タナベの「恋愛光線」も関係ないようでいて伏「線」になっているし、相変わらず恐ろしい作り込みです。テマラが皆の名を口にしつつ、クレアの名を宇宙船に刻むところも良かったです。
宇宙開発って、現状ではほとんど金にはならない仕事という感じで、先進国の寡占状態。もちろんこの作品の時代では、月に住む人がいたりと、状況は変わってはいるけれど、連合の存在とか、途上国の内紛とか、やはり現代と地続きの世界だという印象があるわけで。そんな中で、本当に国を発展させるのは産業だと言うテマラの言葉は、一面の真理を衝いていると思うわけです。
だけど、「プラネテス」が物語構成として優れているのはここから先。母国のために我が身を賭すテマラに対比する人物として、クレアを持ってきたところ。アメリカに帰化し、見ようによっては故郷を捨てたともいえる彼女。食事のシーンでは、かつての母国の人間に対する軽蔑心に近いものも描かれつつ、けれど以前の話でもあったとおり、彼女自身もまだ成功したとは言いがたい。こういうふうにゲストキャラが出てきたときでも、単なる一エピソードに留まらず、ちゃんとレギュラメンバの成長につなげる描き方をしているから、観るごとにどんどん感動が高まっていくわけで。
そういえば、クレアや周りの人間の素振りからして、エルタニカ出身だということは仕事仲間にも公言していないようですね。かつての仲間の事業部長は知っていてもおかしくないとして、ならハチマキはどうして知っていたのか。やはり過去のふたりの仲がその程度まで進展していたことを示唆するわけで、あいかわらずタナベを狙うチェンシンともども、こちらも気になります。
よし! もうさっさとOP「Dive in the sky」(C/WはEDの「Wonderful Life」)買ってこよう。もっとこの世界に浸っていたい。