前々から期待していた西尾維新特集。通常雑誌の一特集とかじゃなくて、ほんとにまるまる西尾維新。書き下ろし小説とか評論とか東浩紀「波状言論」対談再録とか、とにかく盛りだくさん。はっきり言ってファンなら読まないと! ないと! ないとりびるど(3点)。
冒頭の小説「させられ現象」、相変わらず面白い。またちょっと作風を変えてて、どうもを下敷きにしてるっぽい(ネタばれかもしれないので伏せ字)ところがまた素敵。
ページの大半を占める評論は、これでもかという執筆陣で(笠井潔、佐藤俊樹、佐藤心、巽昌章、スズキトモユほかほか)、西尾維新のみならず、佐藤友哉、舞城王太郎などの「メフィスト」界隈まで視野に入ってて、そのへんが好きな人は必読という感じ。とくに感嘆したのは、山田和正氏の文章。冒頭から声優ラジオの話題で入るというツカミもなおのこと、佐藤友哉が「声とことば」の、西尾維新が「映像と文字」の物語を志向しているという洞察には脱帽。
第一対談は東浩紀氏のメルマガ「波状言論」に載った対談を再編集したもの。えー、あれ読むために購読したようなものだったんですが……。まあとりあえず、読みやすい! ムダに長くない! ということだけ言っておきましょう。太田発言が消えたのは良かったのか悪かったのか。
「西尾維新・カヴァー^2ワールド」と題された企画は、各作品の世界を別のイラストレータが描きおこすというもの。うーんと……。二人ぐらいしか名前を知りません。コメント無し。
続いて西尾維新トリビュートマンガ(?)の西島大介「絶対安全西尾維新」、たった8ページの世界ですが、いかにも西尾氏的で、やっぱり西島氏的。
そして西尾維新・斉藤環対談。作家としての自分を「西尾さん」と呼ぶ西尾維新に萌えちゃいけない、これはワナだ! ……ひっかかりました。「エヴァ」との出逢い方も私と似てるなぁ、同年代だから当然か。「(80〜90年代のジャンプの)好きなマンガは大体10週で打ち切られてましたけど」というのも同感。藤崎竜の最高傑作は「PSYCHO+」だと思っている私です(次点は「サクラテツ対話篇」)。あ、ママレ読もうかな……。
冲方丁より西尾維新への44の質問。ひとつとしてマジメに答える気がないだろあなた。森博嗣先生パロディみたいなことを。冲方丁もこんな質問よく考えたなぁ。
エンサイクロペディア・オブ・西尾維新。各作品のキャラまとめ。これは便利。まあ戯言シリーズは全部4回くらい読み返して、だいたい憶えてるわけだけども。微妙にネタばれに近いものがあるので注意。零崎軋識の字が違うような。しかし、キャラ名をひらがなで書くとすごいな。「ななななみななみ」とか。「どっどどどどうどどどうどどどう」なみに打ちにくい。
ラストはジャンル別、西尾維新を読み解くためのブックガイド。とりあえずスズキトモユさん担当のマンガだけ読めば、それで……(おい)。あれあれあれー、奈須きのこはー? 谷川流はー?
さて、対談で思わぬ予告があったことですし、あとは「ネコソギラジカル」[bk1][amazon]を待つばかりですね。……発売延期って、いつまでなんだろう。
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