2004年09月17日(金)

「名探偵ポワロとマープル」第10回 総理大臣の失踪〜後編 真実はイギリスに〜(NHK)感想

「探偵の助手が、危険なことをこわがってちゃいけないよね」(メイベル・ウエスト)

  • なんとかイギリスに戻ったポワロ、狙撃事件のあった地へ向かう
  • 不動産屋で近くの診療所の位置を確認、すぐにヘイスティングスは車に戻る
  • 診療所をまわるヘイスティングスにメイベル「わたし、だんだんポワロさんの考えてることがわかってきたわ」
  • いっぽうポワロは最近借りられた別荘を調べ、一軒の館に目をつける
  • すべての真相はその館の中に
  • 首相会談の時刻が迫るフランス。苦渋の決断を迫られた外務大臣、そこに現れたのは
  •  素晴らしいっっ!! 今回は大絶賛でいきますのでよろしく! その過程でほんのちょっとだけ展開を明かしますのでご了承を。

     うーん、まずはトリックの妙に感心。何故、どうやって誘拐をなし得たかという謎を後半までしっかりとひっぱっておいて、その実、前半の冒頭にすでにヒントは出ていたという本格っぷり。思わずビデオを見返してしまいました(曜日がずれたので重ね録りしてなくてラッキー)。それと、さりげなく「見えない人間」トリックも使われてましたね。本格ミステリファンとしても溜飲を下げました。
     今回の話のキモはなんといっても、それぞれの人物の行動原理、すなわち動機。被害者の立場にあったのは、当然国のことを最優先に考えなければいけない立場の首相。そして犯人も犯人なりの思想を持って行動をしていた。それに対するのが、ベルギー人でありながらイギリスのために尽力するポワロ。それでありながら表面的には不遜な態度なのが最高です。迷惑をかけた不動産屋へ去り際「救国の英雄になれるかもしれません」との言葉は名言です。
     これがたぶん原作での枠組(ほんとは確認しなきゃいけないんでしょうが)。それに加えて、このアニメ版ではメイベルの視点を導入しています。第1話からの大きな流れで、この作品が「名探偵見習メイベルの成長記」になっているから当然の処理でしょう。
     まずポワロと以心伝心、ツーカーの仲のヘイスティングスに軽い対抗心を抱かせておいて、いよいよ真相が明かされる段になって子ども扱いされる。それに対して不満をもったメイベルが、自分から一歩を踏み出す、これまた屈指の名シーン(オリバーはやっぱり置いてかれてるけど)。ただ、そのあとは原作を改竄しすぎることなく、メイベルを一歩引かせて本来のテーマを前面に押し出しているところは好感が持てます。ポワロの船酔いオチも外務大臣とからめて、出し方がうまいですね、

     ちなみに今回のクリスティー紀行はなぜかオリエント急行。「オリエント急行の殺人」もそのうちやるんでしょうか? あの話、ネタを知っちゃってるから読んでないんですけど。

     ところで、次回もまたまたポワロ編。マープルはどうなったんだ? 別に無理に催促するわけじゃないですけど。ポワロ編のほうが脇役が楽しいし。

    今日のイチ萌えメイベル:ポワロに危険だから車で待っていろと言われて頬をふくらますとこ

    投稿者plateau: 2004年09月17日 23:50 [2004年7-9月アニメ感想] [アガサ・クリスティーの名探偵ポワロとマープル]