2004年07月10日(土)

辻村深月「冷たい校舎の時は止まる」中(講談社ノベルス)感想

 時の止まった校舎に閉じ込められた八人。自殺したのは誰か。そして、ふたたび時は刻まれ、「五時五十三分」が訪れる……。

上巻の感想
 素晴らしい。表紙の趣向は予想通りでしたが、やはり良いですね(並べると絵がつながるというもの。同様の趣向には北村薫「スキップ」「ターン」「リセット」、清涼院流水の講談社文庫などがあります)。三冊そろったらAmazonの画像を借りてつなげてみるのも面白いかも。
 しかし、本当に三部作として理想的な形になっていますね。もちろん刊行形態が決まってから改稿した部分もあるのでしょうが。上巻でひととおりの状況確認がなされたうえで、この中巻では、よりひとりひとりの心情をクローズアップして描いている。その紡ぎ方は、学園ミステリとしてみてもかなりの水準に達していて、切なくて、でもとても面白くて、読み始めたら止まらない。
 なんか、講談社の公式サイトで、試し読み&結末の推理が出来るみたいです。でも、個人的にはあえてきちんと推理せずに下巻を待ちたい気分。いくつかひっかかるポイントはあるんですけど、実際にそれをどうつなぐか、ちょっと予想できない部分もあります。この流れで犯人(「ホスト」?)が明らかになって、それでも美しく爽やかに終われたらすごいと思います。
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投稿者plateau: 2004年07月10日 20:28 [読んだ本の感想]