2004年01月02日(金)

平成15年(2003年)の小説ベスト10

 さて、昨年私が読んだ小説の中で面白かった本をちょっと紹介しましょう。
新刊(平成15年中に発行された本:文庫落ちは除く)に限ります。


10位:森見登美彦『太陽の塔』(新潮社)  [amazon]


 膨らみきった妄想が京都の街を駆け抜ける。年末に発行された第15回ファンタジーノベル大賞受賞作
 なんか、ほとんど一部の人にしか判らないようなマニアックでローカルな描写が続出ですが、それが大きな魅力。


9位:西尾維新『きみとぼくの壊れた世界』(講談社ノベルス) [bk1] [amazon]


 「きみとぼく」本格のすべてを凝縮した一冊。さすがこの人は素晴らしい。私と完璧に同世代であり、ミステリィや他のあらゆるエンタテインメントを浴びて育ったからこそ描ける、感じあえる物語。
 ラストが凄すぎる。


8位:おかゆまさき『撲殺天使ドクロちゃん』(電撃文庫) [bk1] [amazon]


 ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ〜。
 机の引き出しから飛び出してきた可愛い天使は、今日も僕を撲殺します。
 説明不要。っていうか無理。続編もあります。ついてこれる人はどうぞ。


7位:京極夏彦『陰摩羅鬼の瑕』(講談社ノベルス) [bk1] [amazon]


 妖怪シリーズ最新刊。伯爵に嫁いだものは皆、初夜になくなるーー。
 相変わらずの厚さと、いつもながらの長広舌と、あきれるくらいの大胆なネタと、そして切ない人の末路。
 胸に残るは一言「凄い!


6位:谷川流『涼宮ハルヒの憂鬱』(角川スニーカー文庫) [bk1] [amazon]


 第8回スニーカー大賞受賞作。「俺」が高校に入って出会った同級生、涼宮ハルヒは性格以外のすべてが完璧な女。そう、性格以外は。何故かハルヒに振り回された俺は、「SOS団」なる謎の組織に無理やり入らされた。集められた奇矯なメンバ。そして非日常の扉が開く。
 その後もひたすらハイスピードで執筆を続ける、ライトノベル、ファンタジィ&SF、そしてミステリィの今後を担うのではと個人的に注目している作家です。


5位:森博嗣『虚空の逆マトリクス』(講談社ノベルス) [bk1] [amazon]


 現在私が「先生」と呼ぶ作家は森先生だけです。
「四季」シリーズ連作も継続中ですが、意外に見落とされがちな短篇集。毎回ミステリィの枠を飛び越えた珠玉揃いです。
 イチ押しは「ゲームの国(リリおばさんの事件簿1)」。


4位:浦賀和宏『透明人間』(講談社ノベルス) [bk1] [amazon]


 もっとも「メフィスト賞作家らしい」とも評される浦賀氏。デビューが早かったせいか、最近のいわゆる「ゼロ年代の波」の論評から漏れがちですが、やはりこの方の才能は突出しています。
 各作品を越えた連鎖が特殊な世界を形成する「安藤君シリーズ」最新作にして、シリーズ過去作とはまた違った味わいを感じる傑作。


3位:滝本竜彦『超人計画』(角川書店) [bk1] [amazon]


 これは小説ではなく、エッセイである。しかし、凡百の小説より痛快だ。著者自らが、引きこもりからの脱却を目指すべく、脳内彼女・レイとともに超人ロードを歩む。
 個人的に、もっともっと売れてほしい作家。


2位:西尾維新『ヒトクイマジカル』(講談社ノベルス) [bk1] [amazon]


 戯言シリーズ最新作。「死なない研究」のモニタに誘われた戯言遣い・いーちゃん(いっきー)。姫ちゃんをつれて彼は研究所へ。そこで彼らを待ち受ける運命とは。
 リバーシブル表紙に包まれた、その中身100%すべてが最高にして最上。


1位:森博嗣『ZOKU』(光文社) [bk1] [amazon]


 世界に暗躍する謎の悪戯組織「ZOKU」、それに対する「TAI」。複雑に入りくんだ現代社会に鋭いメスを入れ、さまざまな謎や疑問を徹底的に究明する。著者ならではの視点が楽しい、アンチっぷり炸裂な極上エンタテインメント。
 とりあえず永良野乃萌え〜とか言ってみるテスト。


 以上です。基本的にハードカバーをあまり読まないこともあり、非常に偏った、嗜好&指向のよくわかる作品群となっております。

投稿者plateau: 2004年01月02日 00:50 [年間ベスト10] []