「そして今なら、おチビちゃんの仲間にも、きっと聞こえる」(ライオンさん)
お父さんのことが忘れられてるよー! って、言うことはそれだけか!!
えー、ちょっと待って。何これ。ありとあらゆる伏線を投げ打って、なんちゅう仕掛けをしてくるんですか。そのおかげでストーリィの整合性がまるで破綻してしまうと、ミステリ読みとしては評価しづらいのですが。なんていうか、「折原一もびっくりの叙述トリック! ただし地の文に嘘があります」みたいな?
ああ、それともやっぱりアンチミステリなんでしょうかね。つまり、水際のアスミに万里香ちゃんが駆け寄ったあの瞬間、そこを分水嶺として、どちらかが「匣の中の世界」だったと。この場合、アスミたちが高校生である世界と子供である世界、どちらが彼女たちにとって「現実」なのかは不確定になります。子供のころから知り合っていた五人(主にアスミ)が、その関係性をそのままに、高校生という自分たちを夢に見ていた、ということも考えられるし、あるいは今まで(我々が)観ていた世界がやっぱり現実で、アスミが今まで培ってきた関係をもとに、まさに「宇宙」を創造したというのもひとつの見方(この場合、やはり幼少期にアスミのまわりに仲間が少なかったという過去を踏まえて、アスミの願望を反映して現実を改変していることになります)。とはいえ、前者だとCパートが不要になるし、後者だと、おそらく「この世界」でアスミは亡き者になってしまっているので、ライオンさんの言葉と不整合をきたすし、作品テーマにもそぐわない。やっぱこの段落の分析は忘れてください。いつものごとくの戯言ということでお茶を濁すことにします(気分はリンディさん)。
うむむ。まぁ、気にかけていた「なまえをよんで」シチュエーションも、予想外の形であれ実現してくれたんで満足ですよ。なんかどさくさにまぎれて圭ちゃんも「万里香」なんて呼んでるし。そういえば、圭ちゃんが月を目指す理由も明かしてくれましたね。なるほど。でも圭ちゃんの性格からして、まかり間違って「無かったろう論」とか読んでたら逆の影響を受けてたりして(こらこら)。
総評……というのが難しい作品だなぁ、これ。私の場合、良くも悪くも最終回の印象が総合評価に大きく左右するんで。ともあれ、この作品を通じて、nishisさんをはじめ、他の感想系サイトの方々と交流をもつことにもなったのは、まさに人と人とのつながり、それが宇宙というか(だからそれはプラネテスだって)。だからって作品の評価を上げるわけにはいかんのですけど。まあ、毎回いろいろ解析のしがいのある作品で楽しかったですし、万里香ちゃんや圭ちゃんといったサブキャラも魅力的でした(もちろんアスミ自身も)。ただ、過去回にとくに顕著な、それ以外の人々の酷薄さというか、悪意の描写が耐え難かったのも事実。断っておきますがこれは完全なる個人的な嗜好の問題です。もとより作品の感想というのは、自分にとってどう見えたかというのがすべてだと思っていますので。
そんなこんなを勘案いたしまして、評価は「おもろ」とさせていただきます。正直、20回という中途半端さもちょっと残念なところですね。どんな事情があったのかは知りませんが。
ちなみにこの枠、次週からは「無人惑星サヴァイヴ」の再放送だそうです。あーこれ、はじめのほうはしっかり観てなかったんですよね。感想書くかどうかはともかく、最初くらいは観てみようかな……。
投稿者plateau: 2005年06月16日 02:16 [アニメ/ふたつのスピカ]