「おはよー、はつきちゃん、弓奈っちー。ねー、髪形変えてみたんだけど、どう?」
「お? ショートにしたん? なかなか似合っとるやん」
「うん。かわいいよー」
「そう? よかったー。ところでさー、思ったんだけど、マンガとかでよくいろんな場所を冒険して回ったりするでしょ。あれって、どうして髪が伸びないんだろうねー? ロングの女の子とかなら判りにくいかも知れないけど、ずっとショートのままの人とかいるじゃん」
「そ……それは……あかんでさよりん、そういうこと気にしちゃ」
「えー、でも気になるじゃんー」
「それは……きっと仲間どうしで髪を切りあってるのよ。ふだんの剣をハサミに持ち替えて……。大きな鏡がある場所といったら、宿屋の風呂場くらい……。
『お前、ずいぶん髪が伸びたんじゃないのか?』
『そうだな……また頼むよ。お前の刀裁きは一流だからな』
『おうよ。替わりに、今度俺の髪も切ってくれよな』
『ああ。出来栄えの保証はできないがな』
『こいつぅ……』
『あはは……』
うふふ……」
「弓奈っち? 弓奈っち! 綾辻弓奈14歳ー!! 眼を覚ませー!!」