つづき。
「うわーん! 先パイのばかーー!!」
「な、ちょ、ちょっと、ひふみ?」
ガララ。
「ん、どした」
「四ツ垣ぶちょうー! ななの先パイが、う、ひっく……」
「おお、よしよし……小迫、風祭に謝れ」
「んなっ……待てや四ツ垣、事情も聞かんといきなりそんな」
「事情なんざどうでも良い。ここで風祭が泣いている、どうやら原因はお前らしい、私にとってはそれが事実だ。それだけで充分だ」
「うう……」
「とはいえ、今後に遺恨を残すのもなんだから、とりあえず話は聞こう」
「ふん……なるほど、それはやはり100%完全たる比率でもって小迫が悪いな」
「そ……そんな、たしかに軽率やったかもしれんけど、そないに言わんでも」
「風祭にとっての所有の価値観はお前とは違うんだよ。お前はモノを使い倒すことに価値を見出す人間だが、世の中にはそれとは逆の人間もいるんだ。逆にして考えてみろ。お前が子どものころから大切にしているこぐまちゃんのぬいぐるみが、汚れてるからって誰かにコインランドリに放り込まれたら怒るだろ? それと同じことをお前はやったんだ」
「……!! よ、四ツ垣、お前なんでそれを……」
「え……ななの先パイって、こぐまのぬいぐるみ持ってるんですか?」
「うぐ……そ、それは」
「それともあれかな。幼稚園の先生からもらった手づくりの……」
「うわー待て待て!! 悪かった!! ひふみちゃん、まったくもってこの通り、うちが全面的に悪かった! ごめんなさいもうしません、お願いですから許してください」
「え、あの、先パイ……?」
「うむ。これにて一件落着」
「……四ツ垣ぃ……」