校庭の芝生に座る、ひとりの女子高生。膝にはスケッチブック、左手に握った鉛筆を目の前で立て、片目を閉じてピントを合わせる。
「むー……」
「おー、ひふみちゃん、構図は決まったかー?」
「あ、ななのセンパイ。いちおうあの桜の木を描くことは決まったんですけど」
「さよかー。まあ時間はたっぷりあるし、じっくり描きや」
「はいー。でもあれですねー、こうやってるとわたしたち、まるで美術部みたいですね」
「こらこらー、なにゆうてんねんー(笑)」
「あははー。でも実際、うちって何部なんですか? いろんな活動してますけど……」
「なんやとぅ、入って一年にもなるのに、まだそんなことゆーとんのかー! 四月からはお前も先輩になんねんぞー。……そんで、実際のとこ、うちらは何部なんや? 四ツ垣」
「……おいコラ」